平成21年度税制改正大網
第一 平成21年度改正の基本的考え方
わが国経済は、国内的な構造改革の取組みや国際面での輸出の進展もあって息の長い景気回復を続けてきたが、金融資本市場の混乱などにより世界経済が一段と減速する中、すでに景気後退局面に入っている。わが国経済に対する下押し圧力は急速に高まっており、今後、景気の下降局面が長期化・深刻化する恐れも指摘されている。また、こうした状況の下、大企業と中小企業、正規雇用と非正規雇用、都市と地方の間などでいわゆる格差の一層の拡大が懸念されている。
平成21年度税制改正においては、このような経済金融情勢に即応し、世界経済の混乱やそれに伴う国内経済の不振から国民生活を守り、今年度からの3年間のうちに景気回復を最優先で実現するとの断固たる決意に基づいて、わが国の内需を刺激するため、大胆かつ柔軟な減税措置を講じる。その際、低炭素化の促進の観点から税制のグリーン化に配慮する。
第一に、住宅投資の活性化を地域経済の起爆剤とするため、住宅ローン減税について、最大控除可能額を過去最高水準まで引き上げるとともに、中低所得者層の実効的な負担軽減を図る観点から、所得税から控除し切れない額は個人住民税からも控除できる制度を導入する。あわせて、長期優良住宅の取得や省エネ、バリアフリー等の住宅リフォームについて、既存のローン減税の枠組みにとらわれない新たな減税措置を導入する。また、土地需要を喚起し、土地の流動化と有効活用を強力に推進する観点から、今後2年間に取得する土地について、長期所有に係る譲渡益について新たな特別控除制度を設けるとともに、同期間に土地を先行取得して他の土地を売却した場合の譲渡益課税の繰延措置を創設する。あわせて、土地の売買等に係る登録免許税の軽減措置の現行税率を据え置く。
第二に、自動車の買換・購入需要を促進し、自動車市場の後退に歯止めをかけるとともに低炭素社会の実現を目指すため、自動車重量税・自動車取得税について、環境性能に優れた自動車の取得・継続保有に係る負担を3年間免除・軽減する。
第三に、設備投資を促進するため、成長力の強化と低炭素社会の実現に向け、資源生産性の向上に取り組むべく、省エネ・新エネ設備等に対する即時償却等を可能とする税制を導入する。また、わが国企業が海外市場で獲得する利益について、その国内還流に向けた環境整備のため、海外子会社からの受取配当の益金不算入制度を導入する。
第四に、中小企業対策として、金融不安や景気後退の影響を受けやすいことにかえりみ、その経営を支援するため軽減税率を時限的に引き下げるとともに、円滑な資金繰りに資するため欠損金の繰戻し還付制度を復活する。また、中小企業の経営承継を円滑化するための新たな事業承継税制を導入する。
第五に、不透明感を払拭しきれない金融市場については、上場株式等の配当等について、現行軽減税率の3年間の延長を行う一方、この軽減税率が廃止され20%本則税率が実現する際に少額の上場株式等の投資のための非課税措置を導入すべく、具体的検討を進める。あわせて、個人の老後に向けた金融資産形成を支援する観点から、確定拠出年金制度を拡充する。また、保険ニーズの多様化や社会保障を補完する分野の重要性を踏まえ、生命保険料控除における新たな控除枠として、介護医療保険料控除を創設する。
以下、主要項目について基本的考え方を述べる。
1 住宅・土地税制
(1)住宅税制
住宅投資は内需拡大の柱であり、景気対策として地域経済への大きな波及効果を見込めるのみならず、国民の将来における豊かな住生活の実現に役立つものである。このため、住宅ローン減税の適用期限を5年間延長するとともに、制度を大幅に拡充し、特に長期優良住宅については最大控除可能額を過去最高水準を上回る600万円に引き上げる。個人住民税についても、所得税の住宅ローン控除制度において所得税から控除し切れない額を税額控除する制度を創設する。不動産取得税について、住宅及び住宅用地の取得に係る税率の特例措置等の適用期限を延長する。
また、本格的な長寿化社会の到来に備えて高齢者の安心・安全な居住空間を確保する必要があるほか、低炭素社会の実現に向けて家庭部門における省エネ対策の重要性が高まっている。このような経済社会的要請の変化を踏まえ、省エネ改修促進税制、バリアフリー改修促進税制及び耐震改修促進税制の適用期限を5年間延長する。
さらに、現下の厳しい経済事情を踏まえ、自己資金で長期優良住宅を新築する場合や省エネ及びバリアフリー改修を行う場合にも税額控除を認める新たな措置を創設する。
(2)土地税制
土地市場について、足下では土地取引件数も急減するといった兆候が見られ、今後、急激に悪化することも懸念される。こうした状況の下、土地需要を喚起し、土地の流動化と有効活用を強力に推進することは、わが国経済全体を力強く浮揚させる上でも急務となっている。
このため、平成21年、22年に取得する土地を5年超所有して譲渡する際の譲渡益について1,000万円の特別控除制度を創設する。あわせて、事業者が平成21年、22年に土地を取得した場合、その土地を先行取得資産としてその後10年間に売却した他の土地の譲渡益課税を繰り延べることを可能とする制度を創設する。また、土地の売買等に係る登録免許税の軽減措置の現行税率を2年間据え置くとともに、事業用の長期保有土地等の買換え特例の適用期限を3年間延長するなど、各種土地税制の延長・拡充等を行う。
固定資産税は市町村財政を支える基幹税であり、その安定的確保が不可欠である。また、土地に係る固定資産税については、平成9年度から負担水準の均衡化を進めてきた結果、地域ごとの負担水準の均衡化は相当程度進展している。
こうした点を踏まえ、平成21年度から平成23年度までの間、土地に係る固定資産税の負担調整措置の仕組みを継続するとともに、税負担が大幅に増加する商業地等及び住宅用地について、地方公共団体の条例の定めるところにより、税額の上昇を抑制できる制度を創設する。
2 自動車税制
自動車の販売台数が減少し、裾野の広い関連産業に影響を及ぼしている中で、自動車の買換・購入需要を促進するとともに、今後わが国が目指すべき低炭素社会の実現につながる措置を講ずる必要がある。
このため、自動車重量税・自動車取得税について、環境性能に優れた自動車の取得・継続保有に係る負担を時限的に免除・軽減する措置を導入する。
3 成長力の強化、経済の活性化
世界的な資源高など、今後長期にわたり継続すると予想される構造問題に対応し、成長と両立する低炭素社会を実現するためには、省エネ対応を進め、資源生産性の向上を実現する経済構造への転換が求められている。
このような観点から、企業による省エネ・新エネ設備等や省エネ性能の高い家電製品等の生産設備等への投資を促進すべく、2年間即時償却を可能とする等の投資減税措置を講ずる。
また、わが国経済の活性化の観点から、わが国企業が海外市場で獲得する利益の国内還流に向けた環境整備が求められる中、外国税額控除制度について、企業の配当政策の決定に対する中立性の観点、適切な二重課税の排除を維持する観点、制度全体を簡素化する観点を踏まえ、間接外国税額控除制度に代えて、外国子会社からの配当について親会社の益金不算入とする制度を導入する。
4 中小企業対策
中小企業は、わが国経済の基盤となって産業競争力を支えているが、金融不安や景気後退の影響を受けやすいことから、安心して意欲的に企業活動に励めるよう大胆な支援措置を講ずることが求められている。このような観点から、中小法人等の軽減税率を現行の22%から18%に2年間時限的に引き下げるとともに、現在適用が停止されている欠損金の繰戻し還付を復活することにより、赤字に陥った中小企業の資金繰りを支える。なお、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度については、その適用状況を引き続き注視する。
5 相続税制
相続税については、法定相続分を勘案して税額を計算する現行の方式には、財産取得者の税負担に係る水平的な公平性に問題があること、ある相続人の申告漏れが他の相続人にも影響を及ぼすこと、現行の事業等の継続に配慮した特例措置による税負担の軽減の効果が事業等の継続と無関係な相続人に及ぶことなどの課題があるため、新たな事業承継税制の導入にあわせて、各人の取得分に応じ個別に税額を計算する方式に改めることにつき検討を行ってきた。しかし、相続税の税額計算についての現行の方式は、約50年の長きにわたり定着してきた制度であり、その見直しは、課税の公平性や相続のあり方に関する国民の考え方とも関連する重要な問題であり、さらに議論を深める必要があると考える。格差の固定化防止、老後扶養の社会化の進展への対処等の観点からの負担水準の適正化についても検討を行ってきたが、税額計算方式のあり方とともに、さらに検討を進め、税制抜本改革の際に実現を図るものとする。こうした状況の下、平成21年度税制改正においては、相続税制における喫緊の課題に対応するため、中小企業の事業承継の円滑化を通じた雇用の確保や地域経済活力の維持を図る観点から、新たな事業承継税制を導入する。その際、株式等の生前贈与による事業承継を促進する観点から、贈与税の納税猶予制度をあわせて創設する。
また、農地に係る相続税等の納税猶予制度については、農地の永続的な確保と有効利用の徹底を主眼とする農地制度の見直しを踏まえ、農地の有効利用を促進する貸付けも適用対象とする等の拡充を行うとともに、農地の保全に資するための見直しを行う。
6 道路特定財源
平成21年度予算において道路特定財源制度を廃止し、地方税法などの所要の改正を行う。
道路特定財源の一般財源化に伴う関係税制のあり方、特に暫定税率分も含めた税率のあり方については、今後の税制抜本改革の際に検討することとし、それまでの間、地球温暖化問題への国際的な取組み、地方の道路整備の必要性、国・地方の厳しい財政状況等を踏まえて、現行の税率水準は原則維持する。ただし、上記2で述べたとおり、納税者の理解、景気及び環境対策という観点から、自動車関係諸税の負担を時限的に免除・軽減する。
7 金融・証券税制
金融市場については、金融所得課税の一体化を推し進め、簡素で分かりやすい制度とすることで、個人投資家が投資しやすい環境を整備することが重要であり、引き続き取り組んでいく。上場株式等の配当等について、現下の経済金融環境にもかんがみ、現行税制の3年間の延長を行う一方、その後の金融所得課税の一体化の取組みの中で、少額投資のための簡素な優遇措置を創設する。具体的には、10%軽減税率が廃止され20%本則税率が実現する際に、5年間毎年100万円までの上場株式等への投資に係る配当・譲渡益を非課税とする措置を導入するため、制度設計の詳細について更に検討を進め、平成22年度改正において法制上の措置を講じる。
また、老後に向けた資産形成を行う自助努力を促す本格的な税制の整備を視野に入れ、こうした取組みの嚆矢として、確定拠出年金について、個人拠出(マッチング拠出)を導入するとともに、拠出限度額を引き上げる。さらに、保険ニーズの多様化や社会保障を補完する分野の重要性を踏まえ、生命保険料控除において、一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の限度額を4万円とするとともに、新たに同額の所得控除枠(介護医療保険料控除)を創設する。新たな制度については、平成24年1月から実施することとし、制度移行に伴う諸課題の検討・準備を進め、平成22年度改正により法制上の措置を行う。
8 円滑・適正な納税のための環境整備
電子認証の普及拡大の観点から、電子証明書を有する個人の電子申告に係る所得税額の特別控除制度の適用期限を2年間延長する。課税の適正化を図る観点から、外国法人が受ける割引債の償還差益に対する課税の見直し等を行う。酒税の保全及び酒類の適正な販売管理の確保等の観点を踏まえ、酒販免許制度を堅持する。
以上のとおり、われわれは、経済・社会全般の幅広い分野にわたる税制面への要請に適切に応えることを目指していく。あわせて、税制を円滑かつ公平に執行するため、必要な定員の確保も含め税務執行体制の一層の充実を図る。
第二 税制抜本改革の全体像
〔税制抜本改革の意義と必要性〕
われわれが直面している危機は、当面の経済金融情勢によるものに止まらない。
わが国財政は、債務残高対GDP比が約150%という危機的な状況であり、将来世代に負担を先送りする構造となっている。財政が本来有するべき資源配分機能が失われ、成長の阻害要因となっているほか、所得再配分上果たす役割が制約されるため、個人間の格差や都市と地方の格差の拡大の一因となっている。
こうした中で、本格的に少子長寿化社会を迎えているわが国は、安心で活力ある経済社会を目指していかなければならない。すなわち、子育て支援等の少子化対策を通じ人口減少に歯止めを掛けつつ、成長力の強化により労働生産性を向上させるとともに、さまざまな格差に対してもセーフティネットの構築によりその拡大を防がなければならない。同時に地球環境を守る観点から国民の生活や経済活動の低炭素化を促進する必要がある。こうした諸課題に的確に応える財政構造を構築するためには、まずは近年最大の歳出増加要因となっている社会保障関係費の増大について、給付と負担のバランスを確保することが急務である。すなわち、社会保障分野においては、給付という受益を現在の世代が受けながら、負担は国債を介して将来世代に先送りされており、このことが国民の間に社会保障制度の将来に対する大きな不安をもたらしている。年金、医療、介護等の社会保障は国民一人ひとりの生活の基盤であり、信頼できるセーフティネットが確立されることは広く国民が望むものである。また、社会保障制度は所得再分配のうえで大きな役割を果たしている。これらを踏まえれば、今後累増する社会保障費について、抑制によってのみ対応していくことは適切でない。社会保障制度については、安心と活力のバランスのとれた持続可能な制度を目指すことが適当であり、わが国は今後その機能強化と効率化を図る一方、給付に見合った安定的な財源を確保し、負担の先送りを断ち切らなければならない。
われわれは、昨年の税制改正大綱において、後世代に負担を先送りしないために必要な措置について、不退転の決意でその具体化に取り組む決意を述べた。
社会保障を守り、将来世代に負担を付け回しすることなく、信頼できる制度として次の世代に引き継いでいくためには、その負担を今後減少が見込まれる勤労者世代など国民の一部に集中させることは適当でない。現在の世代の国民がみな年齢にかかわらず能力に応じた応分の負担に応じる必要があり、国民がその消費の額に応じて広く公平に負担する税である消費税を社会保障の主要な財源に充てることが合理的であり、適当である。国・地方を通じた年金、医療、介護の社会保障給付及び少子化対策に要する費用について、現在消費税(国分)の使途とされている基礎年金・老人医療・介護の3経費すら負担が先送りされている状況を踏まえ、持続可能で堅固な社会保障制度の実現に向けて消費税を主要な財源とした財源確保の道筋をつけるべきである。
もとより税制の課題は、社会保障によるセーフティネットと所得再分配を安定財源の確保を通じて支えることのみではない。経済の成長力の強化や社会におけるさまざまな格差の是正、税制のグリーン化などわが国が直面する課題に整合的かつ計画的に対応していく必要がある。
われわれは、広くこうした諸課題を見据え、これまでも累次にわたって税制抜本改革の早期の実現を訴えてきた。その基軸となるべき消費税率の見直しについては、現下の厳しい経済金融情勢にかえりみれば今その実施のタイミングにはない。しかしながら、毎年1兆円規模で費用が増大する社会保障制度の持続可能性の確保はもとより、来年度から実施する基礎年金国庫負担割合の2分の1への引上げや、社会保障の機能強化に対する国民の要請に適切に応えていくためには、制度的準備を整えた上で、経済状況の好転後、速やかに税制抜本改革を実施する必要がある。われわれは、経済活性化と財政健全化の両立を図っていくべき責任を有する与党の矜恃として、来るべき税制抜本改革の具体的な道筋を以下のとおり示す。
〔税制抜本改革の道筋〕
基礎年金国庫負担の2分の1への引上げのための財源措置や年金、医療、介護の社会保障給付や少子化対策に要する費用の見通しを踏まえつつ、以下の基本的方向性により、消費税を含む税制抜本改革を経済状況の好転後に速やかに実施し、2010年代半ばまでに持続可能な財政構造を確立する。このために必要な法制上の措置をあらかじめ講じておくものとする。もちろん、経済の動向の変化に弾力的に対応する。また、不断の行政改革の推進と無駄排除の徹底に一段と注力する。
なお、上記の道筋を立法上明らかにすることなどをもって、われわれが直面する経済金融面の危機のみならず、社会保障の安定財源確保、格差の是正や経済の成長力の強化という中期的課題にも応えた財政を構築する責任を担う姿勢を示していきたい。
1 個人所得課税については、格差の是正や所得再分配機能の回復の観点から、各種控除や税率構造を見直す。最高税率や給与所得控除の上限の調整等により高所得者の税負担を引き上げるとともに、給付付き税額控除の検討を含む歳出面もあわせた総合的取組みの中で子育て等に配慮して中低所得者世帯の負担の軽減を検討する。金融所得課税の一体化を更に推進する。
2 法人課税については、国際的整合性の確保及び国際競争力の強化の観点から、社会保険料を含む企業の実質的な負担に留意しつつ、課税ベースの拡大とともに、法人実効税率の引下げを検討する。
3 消費課税については、その負担が確実に国民に還元されることを明らかにする観点から、消費税の全額がいわゆる確立・制度化された年金・医療・介護の社会保障給付と少子化対策に充てられることを予算・決算において明確化した上で、消費税の税率を検討する。その際、歳出面も合わせた視点に立って複数税率の検討等総合的な取組みを行うことにより低所得者の配慮について検討する。
4 自動車関係諸税については、税制の簡素化を図るとともに、厳しい財政事情、環境に与える影響等を踏まえつつ、税制のあり方及び暫定税率を含む税率のあり方を総合的に見直し、負担の軽減を検討する。
5 資産課税については、格差の固定化防止、老後扶養の社会化の進展への対処等の観点から、相続税の課税ベースや税率構造等を見直し、負担の適正化を検討する。
6 納税者番号制度の導入の準備を含め、納税者の利便の向上と課税の適正化を図る。
7 地方税制については、地方分権の推進と、国・地方を通じた社会保障制度の安定財源確保の観点から、地方消費税の充実を検討するとともに、地方法人課税のあり方を見直すことにより、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築を進める。
8 低炭素化を促進する観点から、税制全体のグリーン化を推進する。
第三 平成21年度税制改正の具体的内容
一 住宅・土地税制
<住宅税制>
(国 税)
1 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除
(1)平成21年から平成25年までの間に居住の用に供した場合の控除期間、住宅借入金等の年末残高の限度額及び控除率を次のとおりとする。
居住年 控除期間 住宅借入金等の
年末残高の限度額 控除率
平成21年 10年間 5,000万円 1.0%
平成22年 10年間 5,000万円 1.0%
平成23年 10年間 4,000万円 1.0%
平成24年 10年間 3,000万円 1.0%
平成25年 10年間 2,000万円 1.0%
(2)平成21年から平成25年までの間に長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋で一定のもの(以下「認定長期優良住宅」という。)の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得をして居住の用に供した場合の控除期間、住宅借入金等の年末残高の限度額及び控除率については、次のとおりとする。
居住年 控除期間 住宅借入金等の
年末残高の限度額 控除率
平成21年 10年間 5,000万円 1.2%
平成22年 10年間 5,000万円 1.2%
平成23年 10年間 5,000万円 1.2%
平成24年 10年間 4,000万円 1.0%
平成25年 10年間 3,000万円 1.0%
(3)住宅の取得等をして居住の用に供した居住者が、その居住の用に供した日からその年(以下「当初居住年」という。)の12月31日までの間に勤務先から転任の命令その他これに準ずるやむを得ない事由によりその住宅をその者の居住の用に供しなくなった後、当該事由が解消し、再び当該住宅に入居した場合には、当初居住年において居住の用に供していたことを証する書類の提出等の一定の要件の下で、当該住宅の取得等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の適用年のうちその者が再び入居した日の属する年(以下「再入居年」という。)以後の各適用年(当該再入居年に当該住宅を賃貸の用に供していた場合には当該再入居年の翌年以後の各適用年)について住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の適用を受けることができる措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成21年1月1日以後に自己の居住の用に供しなくなった場合について適用する。
(4)居住者がその所有している家屋について、居住の用に供する前に増改築等をして、6ヶ月以内に居住の用に供した場合には、当該増改築等について住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の適用を受けることができる措置を講ずる。
(注)上記の改正は、増改築等をした居住用家屋を平成21年1月1日以後に自己の居住の用に供する場合について適用する。
(5)二以上の居住年に係る住宅の取得等に係る住宅借入金等の金額を有する場合の控除額の調整措置その他所要の措置を講ずる。
(6)個人住民税における住宅借入金等特別税額控除制度の創設に伴い、給与所得の源泉徴収票の記載事項について、所要の整備を行う。
(7)なお、省エネ性能に優れた住宅に関する住宅ローン減税の取扱いについては、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律の施行状況等を踏まえつつ、引き続き検討を行う。
2 長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除の創設
(1)居住者が、国内において、住宅の用に供する長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋で一定のもの(以下「認定長期優良住宅」という。)の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得をして、同法の施行の日から平成23年12月31日までの間に居住の用に供した場合(その新築等の日から6ヶ月以内にその者の居住の用に供した場合に限る。)には、一定の要件の下で、当該認定長期優良住宅の新築等に係る標準的な性能強化費用相当額(当該金額が1,000万円を超える場合には1,000万円とする。)の10%に相当する金額をその年分の所得税額から控除(当該控除をしてもなお控除しきれない金額がある場合には、翌年分の所得税額から控除)する。
(注1)上記の「標準的な性能強化費用相当額」とは、認定長期優良住宅の構造の区分ごとに、長期優良住宅の認定に係る耐久性、耐震性、省エネ性能、可変性、更新の容易性等の項目ごとにその基準に適合するために必要となる標準的な費用を基に定められた金額に、当該認定長期優良住宅の床面積を乗じて計算した金額をいう。
(注2)その年分の合計所得金額が3,000万円を超える場合には適用しない。
(2)上記(1)の税額控除は、確定申告書に、当該控除に関する明細書並びに長期優良住宅建築等計画の認定書の写し及び登記事項証明書等の一定の書類の添付がある場合に適用するものとする。
(3)上記1の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除との選択適用とするほか、居住用財産の買換え等の特例との重複適用その他所要の措置を講ずる。
3 既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除の創設
(1)居住者が、その者の居住の用に供する家屋について一定の省エネ改修工事を行った場合において、当該家屋を平成21年4月1日から平成22年12月31日までの間にその者の居住の用に供したときは、一定の要件の下で、その省エネ改修工事費用(省エネ改修工事と同時に設置する太陽光発電装置の設置費用を含む。以下同じ。)の額と当該省エネ改修工事に係る標準的な工事費用相当額のいずれか少ない金額(当該金額が200万円を超える場合には、200万円とする。ただし、太陽光発電装置を設置する場合は、当該金額が300万円を超えるときは300万円とする。)の10%に相当する金額をその年分の所得税額から控除する。
(注1)上記の「一定の省エネ改修工事」とは、①全ての居室の窓全部の改修工事又は①の工事と併せて行う②床の断熱工事、③天井の断熱工事、④壁の断熱工事若しくは⑤太陽光発電装置設置工事(①~④については、改修部位の省エネ性能がいずれも平成11年基準以上となるもの、⑤については一定のものに限る。)であって、その工事費用の額が30万円を超えること等一定の要件を満たすものをいう。
(注2) 一定の省エネ改修工事の証明は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録住宅性能評価機関、建築基準法に基づく指定確認検査機関又は建築士法に基づく建築士事務所に所属する建築士が行うものとする。
(注3)上記の「標準的な工事費用相当額」とは、省エネ改修工事の改修部位ごとに標準的な工事費用の額として定められた金額に当該省エネ改修工事を行った床面積等を乗じて計算した金額をいう。
(注4)平成21年分に本税額控除の適用を受けた者は、平成22年分においてはその適用を受けることはできない。
(注5)その年分の合計所得金額が3,000万円を超える場合には適用しない。
(2)一定の居住者が、その者の居住の用に供する家屋について一定のバリアフリー改修工事を行った場合において、当該家屋を平成21年4月1日から平成22年12月31日までの間にその者の居住の用に供したときは、一定の要件の下で、そのバリアフリー改修工事費用の額と当該バリアフリー改修工事に係る標準的な工事費用相当額のいずれか少ない金額(当該金額が200万円を超える場合には200万円とする。)の10%に相当する金額をその年分の所得税額から控除する。
(注1)上記の「一定の居住者」とは、次のいずれかに該当する者とする。
① 50歳以上の者
② 介護保険法の要介護又は要支援の認定を受けている者
③ 障害者である者
④ 居住者の親族のうち上記②若しくは③に該当する者又は65歳以上の者のいずれかと同居している者
(注2)上記の「一定のバリアフリー改修工事」とは、廊下の拡幅、階段の勾配の緩和、浴室改良、便所改良、手すりの設置、屋内の段差の解消、引き戸への取替え又は床表面の滑り止め化を行う工事であって、その工事費用の額(補助金等をもって充てる部分を除く。)が30万円を超えること等一定の要件を満たすものをいう。
(注3)一定のバリアフリー改修工事の証明は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録住宅性能評価機関、建築基準法に基づく指定確認検査機関又は建築士法に基づく建築士事務所に所属する建築士が行うものとする。
(注4)上記の「標準的な工事費用相当額」とは、バリアフリー改修工事の種類ごとに標準的な工事費用の額として定められた金額に当該バリアフリー改修工事を行った床面積等を乗じて計算した金額をいう。
(注5)平成21年分に本税額控除の適用を受けた者は、平成22年分においてはその適用を受けることはできない。ただし、平成22年において要介護状態区分等が3段階以上上昇した場合には、この限りでない。
(注6)その年分の合計所得金額が3,000万円を超える場合には適用しない。
(3)同一年中に上記(1)及び(2)の改修工事を行い、その者の居住の用に供した場合におけるその年分の所得税額から控除する金額は、上記(1)及び(2)により計算した金額の合計額(当該合計額が20万円を超える場合には、20万円とする。ただし、太陽光発電装置を設置する場合は、当該合計額が30万円を超えるときは30万円とする。)とする。
(4) 上記(1)から(3)までの税額控除は、確定申告書に、当該控除に関する明細書、それぞれの改修工事に該当する旨を証する書類及び登記事項証明書等の一定の書類の添付がある場合に適用するものとする。
(5)上記(1)から(3)までの税額控除は、上記1の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除及び下記4の特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例の適用を受ける場合には適用しない。
4 特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例の適用期限を5年延長するとともに、期限延長に伴う所要の措置を講ずる。
5 既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除について、次の措置を講じたうえ、適用期限を5年延長する。
(1)地方公共団体が作成する耐震改修計画において、補助対象が耐震診断のみの場合も含めるほか、補助金額の下限要件を撤廃することにより、適用対象区域を拡大する。
(2)税額控除の対象となる金額について、住宅耐震改修に要した費用の額と当該住宅耐震改修に係る標準的な工事費用相当額とのいずれか少ない金額とする。
(注1)上記の改正は、平成21年1月1日以後に行う住宅耐震改修について適用する。
(注2)住宅耐震改修工事の証明は、地方公共団体の長、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録住宅性能評価機関、建築基準法に基づく指定確認検査機関又は建築士法に基づく建築士事務所に所属する建築士が行うものとする。
(注3)上記の「標準的な工事費用相当額」とは、住宅耐震改修工事の種類ごとに標準的な工事費用の額として定められた金額に当該住宅耐震改修工事を行った床面積等を乗じて計算した金額をいう。
6 住宅用家屋の所有権の保存登記若しくは移転登記又は住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
(地方税)
1 平成21年分以後の所得税において住宅借入金等特別税額控除の適用がある者(平成21年から平成25年までに入居した者に限る。)のうち、当該年分の住宅借入金等特別税額控除額から当該年分の所得税額(住宅借入金等特別税額控除の適用がないものとした場合の所得税額とする。)を控除した残額があるものについては、翌年度分の個人住民税において、当該残額に相当する額(当該年分の所得税の課税総所得金額等の額に100分の5を乗じて得た額(最高9.75万円)を限度とする。)を減額する。給与支払報告書等について必要な改正を行い、市町村に対する申告は不要とする。
また、この措置による平成22年度以降の個人住民税の減収額は、全額国費で補てんする。
税源移譲に伴う住宅借入金等特別税額控除についても、平成22年度分以降、上記と同様の仕組みのもとで申告を要しない制度とする。
その他所要の措置を講ずる。
2 住宅及び住宅用地の取得に係る不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%とする特例措置の適用期限を3年延長する。
<土地税制>
(国 税)
1 平成21年及び平成22年中に取得した土地等の長期譲渡所得の1,000万円特別控除制度の創設
(1)個人が、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に取得をした国内にある土地等で、その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額から1,000万円(当該譲渡所得の金額が1,000万円に満たない場合には、当該譲渡所得の金額)を控除する。
(2)上記(1)の特別控除は、法人も同様とする。
2 平成21年及び平成22年に土地等の先行取得をした場合の課税の特例の創設
事業者が、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの期間内に、国内にある土地等の取得をし、その取得の日を含む事業年度の確定申告書の提出期限までにこの特例の適用を受ける旨の届出書を提出している場合において、その取得の日を含む事業年度終了の日後10年以内に、その事業者の所有する他の土地等の譲渡をしたときは、その先行して取得をした土地等について、他の土地等の譲渡益の80%相当額(その先行して取得をした土地等が平成22年1月1日から平成22年12月31日までの期間内に取得をされたものである場合には、60%相当額)を限度として、圧縮記帳ができることとする。
(注)土地等が棚卸資産である場合には、他の課税の特例と同様に、本特例の対象とはならない。
3 土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、次のとおり、平成21年4月1日以後に引き上げることとされていた税率を2年間据え置き、平成23年4月1日から段階的に引き上げることとする。
(1)土地の売買による所有権の移転登記(現行1,000分の10)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の10
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の13
平成24年4月1日から平成25年3月31日まで 1,000分の15
(2)土地の所有権の信託の登記(現行1,000分の2)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の2
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の2.5
平成24年4月1日から平成25年3月31日まで 1,000分の3
4 上記3の見直しに併せ、次に掲げる不動産の登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、平成21年4月1日以後に引き上げることとされていた税率を1年間据え置くこととする。
(1)特定目的会社が資産流動化計画に基づき特定不動産を取得した場合等の所有権の移転登記(現行1,000分の8)
(2)農地保有合理化法人が農用地区域内の農用地を取得した場合の所有権の移転登記(現行1,000分の8)
(3)漁業協同組合が水産業協同組合法の規定により漁業協同組合連合会の権利義務の包括承継をした場合の不動産の所有権の移転登記(現行1,000分の4)及び不動産の地上権等の移転登記(現行1,000分の2)
(4)農業協同組合が農業協同組合法の規定による認可を受けて他の農業協同組合と合併をした場合の不動産の所有権の移転登記(現行1,000分の2.5)
5 特定の資産の買換えの場合等の課税の特例について、長期所有の土地、建物等から国内にある土地、建物、機械装置等への買換えの適用期限を3年延長する。
6 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例について、大都市地域における優良宅地開発の促進に関する緊急措置法の認定及び開発許可を受けて行われる複合的宅地開発事業の事業者に対する譲渡を適用対象から除外したうえ、その適用期限を5年延長する。
7 特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除について、次の措置を講ずる。
(1)特定の民間住宅地造成事業のために土地等を譲渡した場合の適用期限を3年延長する。
(2)適用対象から、中小小売商業振興法の高度化事業計画に基づく高度化事業のために土地等を譲渡した場合を所要の経過措置を講じたうえ除外する。
8 農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合の800万円特別控除について、適用対象から農用地区域内の特定遊休農地を農業経営基盤強化促進法に規定する勧告に係る協議により特定農業法人に譲渡した場合を除外する。
9 認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内にある土地等の交換等の場合の譲渡所得の課税の特例の適用期限を2年延長する。
10 短期所有土地の譲渡等をした場合の土地の譲渡等に係る事業所得等の課税の特例制度について、適用停止措置の期限を5年延長する。
11 法人の土地譲渡益(一般・短期)に対する追加課税制度について、次の措置を講ずる。
(1)適用停止措置の期限を5年延長する。
(2)一般の土地譲渡益に対する追加課税の適用除外措置(優良住宅地等のための譲渡等に係る適用除外)の範囲から大都市地域における優良宅地開発の促進に関する緊急措置法の認定及び開発許可を受けて行われる複合的宅地開発事業の事業者に対する譲渡を除外したうえ、適用除外措置の期限を5年延長する。
12 収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例等について、収用対象事業用地の買取りに係る簡易証明制度の対象に、一般電気事業者の事業の用に供される一定の規模以上の風力及び太陽光発電施設を加える。
13 認定民間都市再生事業計画に基づき建築物を建築した場合の所有権の保存登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
14 認定民間都市再生整備事業計画に基づき土地等を取得した場合等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
(地方税)
1 土地に係る固定資産税の負担調整措置
平成21年度から平成23年度までの土地に係る固定資産税の負担調整措置について、次のとおりとする。
(1)宅地等
平成21年度評価替えに伴い、宅地等に係る負担調整措置の仕組みを継続するとともに、据置年度において地価が下落している場合に簡易な方法により価格の下落修正ができる特例措置を継続する。
また、平成16年度から講じられている商業地等に係る地方公共団体の条例による減額制度を継続するとともに、商業地等及び住宅用地について、地方公共団体の条例の定めるところにより、税額の上昇を抑制できる制度を創設する。
① 商業地等
イ 負担水準が70%を超える商業地等については、当該年度の評価額の70%を課税標準額とする。
ロ 負担水準が60%以上70%以下の商業地等については、前年度の課税標準額を据え置く。
ハ 負担水準が60%未満の商業地等については、前年度の課税標準額に当該年度の評価額の5%を加えた額を課税標準額とする。ただし、当該額が、評価額の60%を上回る場合には60%相当額とし、評価額の20%を下回る場合には20%相当額とする。
ニ 課税標準額の上限である70%の場合に算定される税額から、地方公共団体の条例の定めるところにより、当該年度の評価額の60%から70%の範囲で条例で定める割合により算定される税額まで、一律に減額することができる措置を継続する。
② 住宅用地
イ 負担水準が80%以上の住宅用地については、前年度の課税標準額を据え置く。
ロ 負担水準が80%未満の住宅用地については、前年度の課税標準額に、当該年度の評価額に住宅用地特例率(6分の1又は3分の1)を乗じて得た額(以下「本則課税標準額」という。)の5%を加えた額を課税標準額とする。ただし、当該額が、本則課税標準額の80%を上回る場合には80%相当額とし、本則課税標準額の20%を下回る場合には20%相当額とする。
③ 据置年度において地価が下落している場合に簡易な方法により価格の下落修正ができる特例措置を、平成22年度及び平成23年度も継続する。
④ 商業地等及び住宅用地に係る固定資産税について、地方公共団体の条例の定めるところにより、平成21年度から平成23年度までの税額が、前年度税額(前年度に条例減額制度が適用されている場合には、減額後の税額)に1.1以上で条例で定める割合を乗じて得た額を超える場合には、当該超える額に相当する額を減額することができる措置を講ずる。
(2)農地
① 一般農地及び一般市街化区域農地については、現行と同様の負担調整措置を継続する。
② 特定市街化区域農地については、一般住宅用地と同様の取扱いとする。
2 土地に係る都市計画税の負担調整措置
固定資産税の改正に伴う所要の改正を行う。
3 商業地等の取得に係る不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%とする特例措置の適用期限を3年延長する。
4 宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の2分の1とする特例措置の適用期限を3年延長する。
5 民間都市開発の推進に関する特別措置法に基づき国土交通大臣が認定する事業用地適正化計画に基づく土地の交換により、事業区域内の土地に関する権利を有する者(事業者を除く。)が新たに取得する土地(首都圏整備法に規定する既成市街地等の区域内にあるものを除く。)に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
6 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律に規定する認定事業者が認定建替計画に基づき取得する土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
7 都市再生特別措置法に規定する認定事業者が民間都市再生事業計画に基づき取得する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
8 都市再生特別措置法に規定する認定整備事業者が民間都市再生整備事業計画に基づき取得する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
9 都市再生特別措置法に規定する計画の認定を受けた民間都市再生整備事業計画に係る都市再生整備事業の区域内の不動産の所有者が、当該不動産を同法に規定する認定整備事業者又は独立行政法人都市再生機構に譲渡し、従前の不動産に代わるものとして取得する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
10 都市再生特別措置法に規定する認定事業者が民間都市再生事業計画に基づき整備する公共施設及び一定の都市利便施設の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、ロビーに係る適用要件を見直したうえ、その適用期限を2年延長する。
11 平成21年及び平成22年中に取得した土地等の長期譲渡所得の1,000万円特別控除制度の創設
個人が、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に取得をした国内にある土地等で、その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額から1,000万円(当該譲渡所得の金額が1,000万円に満たない場合には、当該譲渡所得の金額)を控除する。
12 特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除について、次の措置を講ずる。
(1)特定の民間住宅地造成事業のために土地等を譲渡した場合の適用期限を3年延長する。
(2)適用対象から、中小小売商業振興法の高度化事業計画に基づく高度化事業のために土地等を譲渡した場合を所要の経過措置を講じたうえ除外する。
13 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例について、大都市地域における優良宅地開発の促進に関する緊急措置法の認定及び開発許可を受けて行われる複合的宅地開発事業の事業者に対する譲渡を適用対象から除外したうえ、その適用期限を5年延長する。
14 短期所有土地の譲渡等をした場合の土地の譲渡等に係る事業所得等の課税の特例制度について、適用停止措置の期限を5年延長する。
二 自動車税制
(国 税)
1 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい検査自動車のうち、平成21年4月1日から平成24年4月30日までの間に新車に係る新規検査を受けるものについて、自動車重量税を減免する特例措置を、次のとおり講ずる。
(1)次に掲げる検査自動車に係る自動車重量税を免除する。
① 電気自動車
② 車両総重量が3.5t以下の天然ガス自動車であって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
③ 車両総重量が3.5tを超える天然ガス自動車であって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
④ プラグインハイブリッド自動車
⑤ ハイブリッド自動車(バス・トラックを除く。)で平成22年度燃費基準値より25%以上燃費性能の良いものであって、平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
⑥ ハイブリッド自動車(バス・トラックに限る。)で平成27年度燃費基準を満たすものであって、平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないもの
⑦ 平成21年排出ガス規制に適合した自動車(ディーゼル乗用車に限る。)
(2)次に掲げる検査自動車に係る自動車重量税の税率を75%軽減する。
① 平成17年排出ガス基準値より75%以上排出ガス性能の良い自動車で平成22年度燃費基準値(ディーゼル車にあっては平成17年度燃費基準値)より25%以上燃費性能の良いもの
② 車両総重量が3.5tを超えるディーゼル車のバス・トラック等であって平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平成27年度燃費基準を満たすもの
(3)次に掲げる検査自動車に係る自動車重量税の税率を50%軽減する。
① 平成17年排出ガス基準値より75%以上排出ガス性能の良い自動車で平成22年度燃費基準値(ディーゼル車にあっては平成17年度燃費基準値)より15%以上燃費性能の良いもの
② 車両総重量が3.5tを超えるディーゼル車のバス・トラック等で平成27年度燃費基準を満たすものであって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないもの
2 上記1(1)から(3)までに掲げる検査自動車のうち、平成21年4月1日から平成24年4月30日までの間に継続検査等を受けるものについては、当該期間中に受ける初回の継続検査等に係る自動車重量税について、(1)に掲げるものについては免除し、(2)に掲げるものについてはその税率を75%軽減し、(3)に掲げるものについてはその税率を50%軽減する特例措置を講ずる。
(地方税)
1 排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に係る自動車取得税について、当該自動車(新車に限る。)の取得が平成21年4月1日から平成24年3月31日までの間に行われたときは、現行の特例措置に代えて、次のとおり特例措置を講ずる。
(1)次に掲げる自動車の取得について、自動車取得税を免除する。
① 電気自動車
② 車両総重量が3.5t以下の天然ガス自動車であって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
③ 車両総重量が3.5tを超える天然ガス自動車であって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
④ プラグインハイブリッド自動車
⑤ ハイブリッド自動車(バス・トラックを除く。)で平成22年度燃費基準値より25%以上燃費性能の良いものであって、平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
⑥ ハイブリッド自動車(バス・トラックに限る。)で平成27年度燃費基準を満たすものであって、平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないもの
⑦ 平成21年排出ガス規制に適合した自動車(ディーゼル乗用車に限る。)
(2)次に掲げる自動車の取得について、税率を75%軽減する。
① 平成17年排出ガス基準値より75%以上排出ガス性能の良い自動車で平成22年度燃費基準値(ディーゼル車にあっては平成17年度燃費基準値)より25%以上燃費性能の良いもの
② 車両総重量が3.5tを超えるディーゼル車のバス・トラック等であって平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平成27年度燃費基準を満たすもの
(3)次に掲げる自動車の取得について、税率を50%軽減する。
① 平成17年排出ガス基準値より75%以上排出ガス性能の良い自動車で平成22年度燃費基準値(ディーゼル車にあっては平成17年度燃費基準値)より15%以上燃費性能の良いもの
② 車両総重量が3.5tを超えるディーゼル車のバス・トラック等で平成27年度燃費基準を満たすものであって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないもの
2 次に掲げる低公害車(新車を除く。)の取得に係る自動車取得税について、以下の措置を講ずる。
(1)プラグインハイブリッド自動車について、当該自動車の取得が平成21年4月1日から平成24年3月31日までの間に行われたときは、税率から2.4%を軽減する特例措置を講ずる。
(2)電気自動車、天然ガス自動車及びハイブリッド自動車(バス・トラックに限る。)に係る税率の特例措置の適用期限を3年延長する。
(3)ハイブリッド自動車(バス・トラックを除く。)に係る税率の特例措置について、対象を平成17年排出ガス基準値より75%以上排出ガス性能の良い自動車で平成22年度燃費基準値より25%以上燃費性能の良いものに限定するとともに、税率から軽減する率を1.6%(現行1.8%)としたうえ、その適用期限を3年延長する。
三 成長力の強化・経済の活性化
(国 税)
1 省エネ・新エネ設備等の投資促進のための税制措置
(1)エネルギー需給構造改革推進投資促進税制について、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に取得等をするエネルギー需給構造改革推進設備等は、その事業の用に供した事業年度において、普通償却限度額との合計で取得価額まで特別償却ができることとする。なお、この改正に伴い、エネルギー需給構造改革推進投資促進税制の適用期限を2年延長する。
(2)産業活力再生特別措置法の改正に伴い、同法の改正法の施行の日から平成24年3月31日までの間において、認定資源生産性革新計画(仮称)又は認定資源制約対応製品生産設備導入計画(仮称)に記載された資源生産性革新設備等(仮称)又は資源制約対応製品生産設備(仮称)の取得等をした場合には、これらの設備等については、取得価額の30%相当額(建物等については、15%相当額)の特別償却ができることとする。
なお、産業活力再生特別措置法の改正法の施行の日から平成23年3月31日までの間に取得等をしたものについては、上記(1)のエネルギー需給構造改革推進投資促進税制と同様に、普通償却限度額との合計で取得価額まで特別償却ができることとする。
2 中小企業に対する軽減税率の時限的引下げ(後掲)
3 中小企業の欠損金の繰戻し還付の復活(後掲)
4 産業技術力強化法の一部改正に伴い、試験研究費に係る税額控除制度について、特別試験研究費の範囲に、改正後の同法に規定する試験研究独立行政法人(仮称)と共同して行う試験研究に係る費用及び同法人に委託する試験研究に係る費用を加える。
5 鉱工業技術研究組合の所得計算の特例の適用期限を2年延長する。
6 集積区域における集積産業用資産の特別償却制度について、対象となる業種に窯業・土石製品製造業(炭素繊維製造業を含む。)を加えたうえ、その適用期限を2年延長する。
7 外国子会社配当益金不算入制度の創設(後掲)
(地方税)
1 外国子会社配当益金不算入制度の創設(後掲)
四 中小企業対策
1 中小企業に対する軽減税率の時限的引下げ
中小法人等の平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する各事業年度の所得の金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を22%から18%に引き下げる。
(注)中小法人等とは、次の法人をいう。
① 普通法人のうち各事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下であるもの又は資本若しくは出資を有しないもの(保険業法に規定する相互会社等を除く。)
② 公益法人等
③ 協同組合等
④ 人格のない社団等
2 中小企業の欠損金の繰戻し還付の復活
中小法人等の平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額については、欠損金の繰戻しによる還付制度の適用ができることとする。
(注)中小法人等の範囲は、上記1の項と同様。
3 中小企業等基盤強化税制の適用期限を2年延長する。
4 商店街の活性化に関する法律(仮称)の制定に伴い、特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除の適用対象に、同法の認定を受けた商店街活性化計画(仮称)又は商店街活性化支援計画(仮称)に基づく事業の用に供するために土地等を譲渡した場合を加える。
5 取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度等を創設する。(後掲)
6 信用保証協会の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
五 農林漁業対策
(国 税)
1 農地制度の見直しに伴い、次のとおり見直しを行う。
(1)特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除の適用対象に、農用地区域内にある農用地が農業経営基盤強化促進法の協議に基づいて、同法に創設される農地を面的に集積する事業を実施する法人に買い取られる場合を加える。
(2)農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合の800万円特別控除の適用対象に、農業経営基盤強化促進法に創設される農地を面的に集積する事業を実施する法人に農用地区域内にある農用地等を譲渡した場合を加える。
(3)農業経営基盤強化準備金制度について、対象となる法人に農業生産法人以外の特定農業法人を加える。
(4)特定の資産の買換えの場合等の課税の特例における特定農業法人が農業経営基盤強化促進法の勧告に係る協議により農用地区域等内にある土地等を取得する買換えについて、農業経営基盤強化促進法から農地法に基づく制度とされた場合にも引き続き適用ができることとする。
(5)特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例における農地保有合理化事業として行われる一定の農地売買等事業、研修等事業、農作業の受託、農業技術の指導、農業用機械の普及等に関する業務に係る措置について、改正後の農業経営基盤強化促進法の農用地利用集積円滑化事業(仮称)として行われる場合にも引き続き適用ができることとする。
(6)特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の2,000万円特別控除の適用対象から草地利用権に係る土地等が農地法の裁定により買い取られる場合を除外するなど所要の措置を講ずる。
(7)農地に係る相続税の納税猶予について、農業経営基盤強化促進法の規定に基づき貸し付けられた農地を適用対象とする等の見直しを行う。(後掲)
(8)農地保有合理化法人が農用地区域内の農用地を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、その適用対象に、農業経営基盤強化促進法に創設される農地を面的に集積する事業を実施する法人が農用地を取得する場合を加える。
(9)農業経営基盤強化促進法の一部改正の施行の日から平成23年3月31日までの間に、一定の要件を満たす農業経営者が農業経営基盤強化促進法に創設される農地の所有者から委任を受け農地を面的に集積する事業により農用地区域内の農用地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率を1,000分の8(本則1,000分の20)に軽減する措置を講ずる。
(10) 特定農業法人が農用地区域内の特定遊休農地を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、その適用期限を2年延長したうえ、見直し後の遊休農地の規制に対応した措置を講ずる。
2 山林所得に係る森林計画特別控除の適用期限を2年延長する。
3 青色申告書を提出する法人で米穀の新用途への利用の促進に関する法律(仮称)に規定する生産製造連携事業計画(仮称)について認定を受けたものが、同法の施行の日から平成23年3月31日までの間に、その生産製造連携事業計画に記載された新用途米穀加工品等製造設備(仮称)の取得等をした場合には、その取得価額の30%相当額の特別償却ができる措置を講ずる。
4 農業経営基盤強化準備金制度について、農業経営基盤強化準備金を積み立てている個人が特別障害者となったことにより事業承継が行われる場合において、当該事業を承継する推定相続人が農業経営改善計画の共同申請者であることその他一定の要件を満たすときは、当該個人が積み立てていた農業経営基盤強化準備金の金額を当該推定相続人の農業経営基盤強化準備金の金額とみなす措置を講じたうえ、その適用期限を2年延長する。
5 利用権設定等促進事業により農用地区域内の農用地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
6 農業信用基金協会等の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
7 卸売市場法の規定による認定に係る登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
(地方税)
1 農地制度の見直しに伴い、次の措置を講ずる。
(1)特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除の適用対象に、農用地区域内にある農用地が農業経営基盤強化促進法の協議に基づいて、同法に創設される農地を面的に集積する事業を実施する法人に買い取られる場合を加える。
(2)農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合の800万円特別控除の適用対象に、農業経営基盤強化促進法に創設される農地を面的に集積する事業を実施する法人に農用地区域内にある農用地等を譲渡した場合を加える。
(3)農業経営基盤強化促進法の一部改正の施行の日から平成23年3月31日までの間に、農業経営基盤強化促進法に創設される農地の所有者から委任を受け農地を面的に集積する事業により取得する農用地区域内にある土地に係る不動産取得税について、当該土地の価格の3分の1に相当する額(交換による取得の場合は、交換によって失った土地の固定資産課税台帳に登録された価格等に相当する額又は交換によって取得した土地の価格の3分の1に相当する額のいずれか多い額)を価格から控除する課税標準の特例措置を講ずる。
(4)農業経営基盤強化促進法に創設される農地を面的に集積する事業を実施する法人について、農地保有合理化法人に係る不動産取得税の特例措置と同様の措置を講ずる。
(5)農地法の規定によって国から売り渡され、又は売り払われた土地に係る不動産取得税の非課税措置について、同法の改正に伴い、所要の経過措置を講ずる。
(6)その他所要の措置を講ずる。
2 山林所得に係る森林計画特別控除の適用期限を2年延長する。
3 農業経営基盤強化促進法に規定する特定農業法人が同法に規定する協議等により取得する農用地区域内にある特定遊休農地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
4 入会林野整備等により取得する土地に係る不動産取得税の減額措置の適用期限を2年延長する。
5 農業経営基盤強化促進法の規定による公告があった農用地利用集積計画に基づき取得する農業振興地域内にある土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、対象を農用地区域内にある土地に限定したうえ、その適用期限を2年延長する。
6 特定農産加工業経営改善臨時措置法に規定する承認計画に基づき特定農産加工業者等が事業の用に供する一定の施設に対する事業所税の課税標準の特例措置について、従業者割の課税標準の特例措置を廃止したうえ、その適用期限を2年延長する。
六 相続税制
1 取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度等の創設
(1)取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度の創設
経営承継相続人が、非上場会社を経営していた被相続人から相続等によりその会社の株式等を取得し、その会社を経営していく場合には、その経営承継相続人が納付すべき相続税額のうち、相続等により取得した議決権株式等(相続開始前から既に保有していた議決権株式等を含めて、その会社の発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分に限る。)に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予することとする。
(注)「経営承継相続人」とは、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律の規定に基づき経済産業大臣の認定を受けた一定の非上場会社の後継者をいう。
(2)取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度の創設
① 後継者が、経済産業大臣の認定を受ける非上場会社を経営していた親族から、贈与によりその保有株式等の全部(贈与前から既に後継者が保有していたものを含めて、発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分に限る。以下「猶予対象株式等」という。)を取得し、その会社を経営していく場合には、その猶予対象株式等の贈与に係る贈与税の全額の納税を猶予することとする。
② 贈与者の死亡時には、猶予対象株式等を相続により取得したものとみなして、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算する。その際、経済産業大臣の確認を受けた場合には、相続税の納税猶予を適用する。
(以上につき付記参照)
2 農地に係る相続税の納税猶予等について、次のとおり見直しを行う。
(1)市街化区域外の農地に係る相続税の納税猶予について、次の措置を講ずる。
① 農業経営基盤強化促進法の規定に基づき貸し付けられた農地を適用対象とする。
② 市街化区域外の農地について本特例の適用を受ける者については、20年間の営農継続により猶予税額が免除される措置を廃止する。
③ 猶予期間中に身体障害等のやむを得ない事情により営農継続が困難となった場合は、農地の貸付け(営農の廃止)をしたときについても、納税猶予の継続を認める。
④ 災害・疾病等のやむを得ない事情のため一時的に営農できない場合について、営農継続しているものとする取扱いを明確化する。
⑤ 納税猶予適用者(20年間の営農継続により猶予税額が免除される者を除く。)が、特例適用農地を譲渡等した場合に納付する猶予税額に係る利子税については、税率を年3.6%(現行年6.6%)(注)に引き下げる。
(注)年3.6%の税率は、特例により年2.2%となる(日本銀行の基準割引率年0.5%の場合)。
⑥ 農用地区域内の特例適用農地を農業経営基盤強化促進法の規定に基づき譲渡した場合については、総面積の20%を超える場合でも、納税猶予の取消事由としない(譲渡した割合に応じた猶予税額及び利子税を納付)。
(2)市街化区域内の農地に係る相続税の納税猶予について、上記(1)③から⑤までの措置を講ずる。
(3)納税猶予の取消事由となる「耕作の放棄」について、該当要件の見直しを行う。
(4)その他、贈与税の納税猶予等について、所要の見直しを行う。
(注)上記の改正は、農地法等の一部を改正する法律(仮称)の施行の日以後の相続若しくは遺贈又は贈与について適用する。
ただし、既に農地に係る相続税の納税猶予の適用を受けている者については、上記(1)③から⑥までを適用する。なお、上記(1)①の適用を受けた場合には、これに加えて、上記(1)②及び(3)を適用する。
七 道路特定財源
(国 税)
1 地方道路税について、都道府県及び市町村(特別区を含む。)に対し道路の費用に充てる財源を譲与するとの目的規定を、都道府県及び市町村(特別区を含む。)に対し財源を譲与するとの目的規定に改め、その名称を地方揮発油税(仮称)に改める。
2 その他所要の整備を行う。
(地方税)
1 自動車取得税及び軽油引取税を目的税から普通税に改め、使途制限を廃止する。
2 地方道路譲与税の名称を地方揮発油譲与税(仮称)に改め、地方揮発油譲与税(仮称)、石油ガス譲与税及び自動車重量譲与税の使途制限を廃止する。
3 自動車取得税の市町村に対する交付及び軽油引取税の指定市に対する交付並びに地方揮発油譲与税(仮称)、石油ガス譲与税及び自動車重量譲与税の都道府県、市町村に対する譲与については、引き続き道路の延長、面積を基準として行う。
4 軽油引取税の課税免除措置については、エチレンその他の石油化学製品を製造する者がその原料の用途に供する軽油に係るものは引き続き地方税法本則による措置とし、その他のものは3年間の措置としたうえ、存続する。
また、航空運送サービス業に係る課税免除措置の対象空港に静岡空港を追加する。
5 その他所要の規定の整備を行う。
6 軽油引取税に係る営業用バス、トラックの交付金措置を、軽油引取税の暫定税率も含めた税率の検討がなされる今後の税制抜本改革時までの間延長する。この間については、都道府県に対し、交付金の基準額を確保すべく確実な予算措置が講じられるよう要請する。
八 金融・証券税制
1 上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率の特例の見直し
平成21年1月1日から平成23年12月31日までの間の上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率を10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)とする。
2 上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率等の特例の延長
(1)平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対して支払う上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率(特別徴収税率)に対する10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特例を1年延長する。
(2) 国内に恒久的施設を有しない非居住者又は内国法人若しくは外国法人に対して支払う上場株式等の配当等に係る7%軽減税率の特例を平成23年12月31日まで(現行:平成21年3月31日まで)延長する。
3 源泉徴収選択口座における源泉徴収税率の特例の延長
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間の源泉徴収選択口座における源泉徴収税率(特別徴収税率)に対する10%軽減税率(所得税7%、住民税3%)の特例を1年延長する。
4 少額の上場株式等投資のための非課税措置の創設
(1)金融所得課税の一体化の取り組みの中で「貯蓄から投資へ」の流れを促進する観点から、上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に係る10%軽減税率が廃止され20%本則税率が実現する際に、以下を骨子とする少額の上場株式等投資のための非課税措置を創設する。
① 居住者等(満20歳以上の者に限る。)は、金融商品取引業者等の営業所に非課税口座を開設できるものとする。
② 非課税口座とは、本措置の施行の日から5年内の各年において開設する③の非課税措置の適用を受けるための口座(一の年につき一口座に限る。)で、その口座を開設した日からその年12月31日までに取得をする上場株式等(その取得対価の額の合計額が100万円に達するまでのものに限る。)のみを受け入れることとされているものをいう。
③ 非課税口座において当該口座を開設した日の属する年の1月1日から10年内に生ずる上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等に対しては、所得税及び住民税を課さない。
(2)今後、不正防止のための番号制度等を利用した適正な口座管理方法や、非課税口座の設定について要件違反があった場合における源泉徴収の取扱い等の制度設計の詳細について更に検討を進め、平成22年度改正において法制上の措置を講ずる。
(3)なお、金融所得課税の一体化については、金融商品間の課税方式の均衡化や上場株式等の配当所得と譲渡所得等との間における損益通算の範囲の拡大を踏まえ、今後、税の中立性を勘案しつつ、その他の金融資産性所得も対象とした一体化について、引き続き検討を行う。
5 カバードワラントに対する課税方式等を以下のように見直すこととする。
(1)先物取引に係る雑所得等の課税の特例の対象に、居住者等が金融商品取引所で取引されるカバードワラントを譲渡した場合における譲渡所得等及び当該カバードワラントに係る差金等決済をした場合における雑所得等を加える。
(2)金融商品取引所又は店頭で取引されるカバードワラントの譲渡及び差金等決済について、先物取引に関する支払調書制度等の対象とする。
(注)これらの改正は、平成22年1月1日以後に行われるカバードワラントの譲渡及び差金等決済について適用する。
6 確定拠出年金制度
(1)企業型確定拠出年金に導入される個人拠出(いわゆるマッチング拠出)の掛金は、その全額を所得控除の対象とする。
(2)確定拠出年金の拠出限度額について、次のとおり引き上げる。
① 企業型 (現 行) (改正案)
イ 他の企業年金がない場合 月額4.6万円 月額5.1万円
ロ 他の企業年金がある場合 月額2.3万円 月額2.55万円
② 個人型
・ 企業年金がない場合 月額1.8万円 月額2.3万円
7 生命保険料控除の改組
生命保険料控除制度を以下のように改組する。
(1) 所得税
① 生命保険契約等のうち介護(費用)保障又は医療(費用)保障を内容とする主契約又は特約に係る保険料等について、現行の一般生命保険料控除と別枠で、4万円の所得控除(介護医療保険料控除)を創設する。
② 一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の適用限度額をそれぞれ4万円(現行:5万円)とする。
③ 上記①及び②の各保険料控除の控除額の計算は以下のとおりとする。
年間の支払保険料等 控 除 額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律40,000円
④ 生命保険契約等の主契約又は特約の保障内容に応じ、その契約に係る保険料等を各保険料控除に適用する。
⑤ 上記の新制度については、新制度の施行日以後に締結した生命保険契約等について適用し、同日前に締結した生命保険契約等については従前の制度を適用する。
この場合において、新制度と従前の制度の双方の控除の適用があるときにおける合計適用限度額は12万円とする。
⑥ 新制度は、平成24年分以後の所得税について適用する。今後、保険会社等におけるシステム改修の必要性、契約内容の見直し等の場合の取扱い、各保険商品の保険料控除の適用関係等、制度移行に伴う諸課題について更に検討を進め、平成22年度改正において法制上の措置を講ずる。
(2) 個人住民税
① 生命保険契約等のうち介護(費用)保障又は医療(費用)保障を内容とする主契約又は特約に係る保険料等について、現行の一般生命保険料控除と別枠で、2万8千円の所得控除(介護医療保険料控除)を創設する。
② 一般生命保険料控除及び個人年金保険料控除の適用限度額をそれぞれ2万8千円(現行:3万5千円)とする。
③ 一般生命保険料控除、介護医療保険料控除及び個人年金保険料控除の適用がある場合における合計適用限度額は7万円とする。
④ 上記①及び②の各保険料控除の控除額の計算は以下のとおりとする。
年間の支払保険料等 控 除 額
12,000円以下 支払保険料等の全額
12,000円超32,000円以下 支払保険料等×1/2+6,000円
32,000円超56,000円以下 支払保険料等×1/4+14,000円
56,000円超 一律28,000円
⑤ 生命保険契約等の主契約又は特約の保障内容に応じ、その契約に係る保険料等を各保険料控除に適用する。
⑥ 上記の新制度については、平成24年1月1日以後に締結した生命保険契約等について適用し、同日前に締結した生命保険契約等については従前の制度を適用する。
この場合において、新制度と従前の制度の双方の控除の適用があるときにおける合計適用限度額は7万円とする。
⑦ 新制度は、平成25年度分以後の個人住民税について適用する。今後、保険会社等におけるシステム改修の必要性、契約内容の見直し等の場合の取扱い、各保険商品の保険料控除の適用関係等、制度移行に伴う諸課題について更に検討を進め、平成22年度改正において法制上の措置を講ずる。
8 特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例等について、特定口座に受け入れることができる上場株式等の範囲に次に掲げるものを加える。
(1)従業員持株会等を通じて取得した上場株式等で、当該従業員持株会等の事務の委託を受けている金融商品取引業者等の営業所に開設する特定口座に受け入れられるもの
(2)生命保険会社の相互会社から株式会社への組織変更に伴いその社員に割り当てられる株式等で、その株式等の上場の際に一定の方法により特定口座へ受け入れられるもの
(3)金融商品取引所等に上場する日前から引き続き所有していた株式等で、その上場の際に一定の方法により特定口座に受け入れられるもの
(4) 特定口座以外の口座で管理されていた被相続人、贈与者又は遺贈者(以下「被相続人等」という。)の上場株式等で、当該口座が開設されていた金融商品取引業者等の営業所に当該被相続人等に係る相続人、受贈者又は受遺者が開設している特定口座に一定の方法により移管されるもの
(5)特定口座内保管上場株式等について、所得税法の規定による課税繰延べ要件を満たさない次に掲げる事由が生じたことにより取得する上場株式等
① 取得請求権付株式に係る請求権の行使
② 取得条項付株式に係る取得事由の発生
③ 全部取得条項付種類株式に係る取得決議
④ 取得条項付新株予約権が付された新株予約権付社債に係る取得事由の発生
⑤ 特定口座内保管上場株式等について与えられた取得条項付新株予約権に係る取得事由の発生
9 平成17年4月1日から平成21年5月31日までの間の特定口座への上場株式等の保管の委託に関する特例を期限の到来をもって廃止する。
10 特定管理株式が価値を失った場合の株式等に係る譲渡所得等の課税の特例の適用対象に、平成21年1月5日前に上場株式等に該当しないこととなった内国法人の株式で同日に特定管理口座から払い出されたものにつき、同日以後に株式としての価値を失ったことによる損失が生じた場合として当該株式を発行した株式会社の清算結了等の事実が発生したとき(同日から当該事実が発生した日までの間に当該株式と同一銘柄の株式を売買していないことその他一定の要件を満たす場合に限る。)を加える。
11 上場会社等の自己の株式の公開買付けの場合のみなし配当課税の特例の適用期限を1年延長する。
12 公共法人等又は金融機関等が提出する国外公社債等の利子等の源泉徴収不適用申告書について、国外公社債等の利子等の支払の都度の提出を要しないこととする。
13 内国法人又は国内に恒久的施設を有する外国法人が、国内において発行された上場公募株式投資信託(特定株式投資信託を除く。)に係る信託契約の終了又は一部の解約により支払を受ける金銭等のうち収益の分配に係る部分(国内において支払われるものに限る。)については、所得税を課さないこととする。
この場合において、当該信託契約の終了又は一部の解約により金銭等の支払をする者は、当該支払をする金銭等の額その他一定の事項を記載した支払調書を、その信託契約の終了又は一部の解約があった日の属する月の翌月末日までに、当該支払をする者の所轄税務署長に提出しなければならないこととする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後の上場公募株式投資信託に係る信託契約の終了又は一部の解約について適用する。
九 国際課税
(国 税)
1 外国子会社配当益金不算入制度の創設
(1) 間接外国税額控除制度は、所要の経過措置を講じたうえ、廃止することとし、内国法人が外国子会社から受ける配当等の額について、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないこととする制度を創設する。
(注1)上記の「外国子会社」とは、内国法人が外国法人の発行済株式等の25%以上の株式等を、配当等の支払義務が確定する日以前6月以上引き続き直接に有している場合のその外国法人をいう。なお、外国法人の所得に課された外国法人税を内国法人の納付する法人税から控除する旨を定める租税条約の規定により内国法人の外国法人に対する持株割合について異なる割合が定められている場合には、本制度の対象となる外国子会社の判定は、その割合により行うこととする等の措置を講ずる。
(注2)本制度の適用については、確定申告書に益金の額に算入されない配当等の額及びその計算に関する明細を記載するとともに、一定の書類の保存を要することとする。
(注3)上記の改正は、内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける外国子会社からの配当等の額について適用する。
(2)内国法人が外国子会社から受ける配当等の額につき益金の額に算入しないこととする場合には、その配当等に係る費用に相当する金額としてその配当等の額の5%に相当する金額を、益金の額に算入しないこととされる配当等の額から控除する。また、その配当等の額に対して課される外国源泉税等の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しないこととするとともに、外国税額控除の対象としないこととする。
(注)上記の改正は、内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける外国子会社からの配当等について適用する。
2 外国税額控除制度について、間接外国税額控除制度を廃止するほか、次の措置を講ずる。
(1)外国税額控除の適用を受けた外国法人税の額が後に減額された場合において、その減額に係る事業年度の控除対象となる外国法人税の額からその減額された外国法人税の額を控除する等の措置の適用については、外国税額控除の適用を受けた事業年度開始の日後7年以内に開始する各事業年度において減額された場合に限ることとする。
(注)上記の改正は、内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において外国法人税の額が減額される場合について適用する。
(2)内国法人が外国税額控除の適用を受ける場合に確定申告書に添付することとされている書類のうち、一定の書類については、添付することに代えて保存することにより本措置の適用を認めることとする。
3 内国法人等の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例(いわゆる外国子会社合算税制)等について、次の措置を講ずる。
(1)特定外国子会社等が支払う配当等の額は、合算対象とされる金額の計算上控除しないこととする。
(2)特定外国子会社等が受ける次の配当等の額は、合算対象とされる金額の計算上控除する。なお、その控除は、確定申告書に明細書の添付がある場合に限り、適用することとする。
① 特定外国子会社等がその子会社(特定外国子会社等が他の法人の発行済株式等の25%以上の株式等を、配当等の支払義務が確定する日以前6月以上引き続き有している場合の他の法人)から受ける配当等の額
② 特定外国子会社等が他の特定外国子会社等から受ける配当等の額のうち合算対象とされた金額から充てられたもの
(注)上記(1)及び(2)の改正は、特定外国子会社等の平成21年4月1日以後に開始する事業年度に係る合算対象とされる金額について適用する。
(3)内国法人が特定外国子会社等から配当等(外国子会社配当益金不算入制度により益金の額に算入しないこととされるものを除く。)を受ける場合には、その配当等の額のうち、内国法人の配当等を受ける日を含む事業年度及び当該事業年度開始の日前10年以内に開始した各事業年度において当該特定外国子会社等につき合算対象とされた金額の合計額に達するまでの金額は、益金の額に算入しないこととする。
(注1) 内国法人が特定外国子会社等から受ける配当等の額のうち、上記の合算対象とされた金額の合計額に達するまでの金額に係る費用等の額については、損金の額に算入する等の措置を講ずる。
(注2)上記の改正は、内国法人が特定外国子会社等から配当等(特定外国子会社等の平成21年4月1日以後に開始する事業年度に係るものに限る。)を受ける場合について適用する。
(4)特殊関係株主等である内国法人等に係る特定外国法人に係る所得の課税の特例における合算対象とされる金額の計算等について、上記(1)から(3)までと同趣旨の改正を行うこととする。
4 投資事業有限責任組合契約に関する法律に規定する投資事業有限責任組合(外国におけるこれに類する組合を含む。以下「投資組合」という。)に出資を行う非居住者又は外国法人(以下「外国組合員」という。)について、次の措置を講ずる。
(1)特定外国組合員は、一定の手続の下で、国内に恒久的施設を有しない非居住者又は外国法人に該当するものとする。
(注1)上記の「特定外国組合員」とは、以下の要件を満たす外国組合員をいう。
イ 有限責任組合員であること
ロ 投資組合の業務を執行しないこと
ハ 投資組合の組合財産に対する持分の割合が25%未満であること
ニ 無限責任組合員と特殊の関係のある者でないこと
ホ 国内に投資組合の事業以外の事業に係る恒久的施設を有しないこと
(注2)上記の改正は、平成21年4月1日以後の外国組合員の恒久的施設の有無の判定について適用する。
(2)①又は②の株式等の譲渡(保有期間が1年未満である株式等の譲渡及び一定の破綻金融機関株式の譲渡を除く。)が行われた場合には、当該株式等の譲渡が事業譲渡類似の株式等の譲渡に該当するかどうかの判定については、①又は②の組合員ごとに計算した当該株式等の保有割合によることとする。
① 特定外国組合員が投資組合を通じて行う株式等の譲渡
② 国内に恒久的施設を有しない投資組合の外国組合員で有限責任組合員であるもの(投資組合の業務を執行しないものに限る。)が投資組合を通じて行う株式等の譲渡(当該外国組合員ごとに計算した当該株式等の保有割合が25%未満である場合の譲渡に限る。)
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行われる株式等の譲渡について適用する。
5 外国法人が受ける割引債の償還差益に係る国内源泉所得の範囲等について、次の見直しを行う。
(1)外国法人が発行する割引債の償還差益のうち、その外国法人の国内において行う事業に帰せられるものを、法人税法上の国内源泉所得とみなすこととする。
(2)国内に恒久的施設を有しない外国法人が受ける割引債の償還差益を、法人税の申告の対象から除外する。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に発行される割引債について適用する。
6 社債、株式等の振替に関する法律の対象となる振替株式等の譲渡により生ずる所得を、国内源泉所得である「国内にある資産の譲渡により生ずる所得」とする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行う資産の譲渡により生ずる所得について適用する。
7 債券現先取引から生ずる所得は、国内源泉所得に関する規定の適用上「貸付金の利子」とする。
8 その他所要の整備を行う。
(地方税)
1 外国子会社配当益金不算入制度の創設等に伴い、所要の措置を講ずる。
2 投資事業有限責任組合契約に関する法律に規定する投資事業有限責任組合(外国におけるこれに類する組合を含む。)に出資を行う非居住者又は外国法人について、所要の措置を講ずる。
十 円滑・適正な納税のための環境整備
1 電子証明書を有する個人の電子情報処理組織による申告に係る所得税額の特別控除制度の適用期限を2年延長する。
2 税務手続の電子化促進措置
所得税の確定申告書の提出を電子情報処理組織を使用して行う場合において、一定の要件の下、税務署への提出又は提示を省略することができる第三者作成書類の範囲に、次の書類を追加する。
(1)上場株式配当等の支払通知書
(2)オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書
(3)配当等とみなされる金額の支払通知書
(注)上記の改正は、平成21年1月5日以後に、平成21年分以後の所得税の確定申告書の提出を電子情報処理組織を使用して行う場合について適用する。
3 外国法人が受ける割引債の償還差益に係る国内源泉所得の範囲等について、次の見直しを行う。(再掲)
(1)外国法人が発行する割引債の償還差益のうち、その外国法人の国内において行う事業に帰せられるものを、法人税法上の国内源泉所得とみなすこととする。
(2)国内に恒久的施設を有しない外国法人が受ける割引債の償還差益を、法人税の申告の対象から除外する。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に発行される割引債について適用する。
4 上場株式配当等、オープン型の証券投資信託の収益分配金又は所得税法第25条の規定により配当等とみなされるもの(みなし配当)で、信託財産又は民法組合等の組合財産等について支払われるものを業務に関連して名義人として支払を受ける者は、その受益者又は組合員等に対し、上場株式配当等の支払通知書、オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書又は配当等とみなす金額に関する支払通知書を交付しなければならないこととする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に支払を受けるべき配当等について適用する。
5 信託財産に帰せられる収益に上場株式等の配当等が含まれている場合には、その収益について提出する信託の計算書については、提出不要限度額(現行:3万円)を適用しないこととする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に提出する計算書について適用する。
6 個人に対して支払う株式等証券投資信託等の償還・解約金のうち株式等譲渡所得等の収入金額とみなして課税される部分の金額については、株式等の譲渡の対価の支払調書の提出対象となることを明確化する。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に支払う株式等証券投資信託の償還・解約金について適用する。
7 税理士試験の試験地の見直し
税理士試験の試験地について、市を定めているものを、その市を含む道及び県とする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行う税理士試験について適用する。
十一 その他の政策税制
(国 税)
1 政治活動に関する寄附をした場合の寄附金控除の特例又は所得税額の特別控除の適用期限を5年延長する。
2 小笠原諸島振興開発特別措置法の一部改正により、小笠原諸島への帰島に伴う譲渡所得等の課税の特例の適用期限を5年延長する。
3 地震防災対策用資産の特別償却制度について、青色申告書を提出する法人で地震防災対策強化地域、東南海・南海地震防災対策推進地域又は日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域において地震防災のための対策を早急に講ずる必要があるものが、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に、緊急地震速報受信装置及びその関連設備の取得等をした場合に、その取得価額の20%相当額の特別償却ができる措置に改組する。
4 中小企業等基盤強化税制について、特定旅館業を営む大規模法人に係る措置の対象設備から国際放送受信設備を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
5 情報基盤強化設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除制度の償却限度額を情報基盤強化設備等の普通償却費の額とその取得価額の100分の35に相当する金額との合計額とする。
6 公害防止用設備の特別償却制度について、指定物質回収設備の適用期限を2年、揮発性有機化合物排出抑制設備の適用期限を1年、それぞれ延長する。
7 船舶の特別償却制度について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
(1)内航船舶について、環境への負荷の低減に係る要件を見直したうえ、環境への負荷の低減に著しく資するものに係る特別償却率を16%から18%に引き上げる。
(2)対外船舶運航事業を営む法人の日本船舶による収入金額の課税の特例(いわゆるトン数標準税制)の適用を受ける法人が取得等をする日本籍船以外の外航船舶に係る特別償却率を18%から16%に引き下げる。
8 関西文化学術研究都市の文化学術研究地区における文化学術研究施設の特別償却制度について、機械装置に係る特別償却率を20%から16%に、建物等に係る特別償却率を10%から8%に、それぞれ引き下げたうえ、その適用期限を2年延長する。
9 保全事業等資産の特別償却制度は、その適用期限の到来をもって廃止することとし、平成21年3月31日までに保全事業等の計画の認定を受けた法人につき所要の経過措置を講ずる。なお、特定地域における工業用機械等の特別償却制度の対象地域に山村振興法の振興山村を加える。
10 事業革新設備の特別償却制度について、対象となる計画から共同事業再編計画に係る措置及び技術活用事業革新計画に係る措置を除外するとともに、特別償却率を30%から25%に引き下げたうえ、その適用期限を2年延長する。
11 共同利用施設の特別償却制度の適用期限を2年延長する。
12 特定地域における工業用機械等の特別償却制度について、次のとおり見直しを行う。
(1)平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に、山村振興法の振興山村の区域内において、製造の事業、旅館業又はソフトウエア業の用に供する一定の減価償却資産の取得等をした場合には、その取得価額の10%相当額(建物等については、6%相当額)の特別償却ができる措置を加える。
(2) 奄美群島に係る措置について、対象となる事業に情報通信産業等を加えたうえ、その適用期限を2年延長する。
(3)半島振興対策実施地域に係る措置及び半島振興対策実施地域のうち過疎地域に類する地区に係る措置、離島振興対策実施地域に係る措置及び離島振興対策実施地域のうち過疎地域に類する地区に係る措置並びに奄美群島のうち過疎地域に類する地区に係る措置の適用期限を2年延長する。
(4)過疎地域に係る措置の適用期限を1年延長する。
(5)水源地域に係る措置は、その適用期限の到来をもって廃止することとし、平成21年3月31日までに水源地域として指定された地区につき所要の経過措置を講ずる。
13 医療用機器等の特別償却制度について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
(1)青色申告書を提出する法人で医療保健業を営むものが、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に、新型インフルエンザに対応するため簡易陰圧装置の取得等をした場合には、その取得価額の20%相当額の特別償却ができる措置を加える。
(2)一般の医療用機器に係る措置について、対象となる機器を高度な医療の提供に資するもの又は承認等を受けてから2年以内のものに限定する。
(3)建替え病院用等建物に係る措置について、対象となる病院用等建物の要件である医療の提供体制の整備に資するための基準を見直す。
14 障害者を雇用する場合の機械等の割増償却制度の適用期限を2年延長する。
15 事業所内託児施設等の割増償却制度の適用期限を2年延長する。
16 優良賃貸住宅の割増償却制度における高齢者向け優良賃貸住宅に係る措置について、次のとおり割増償却率の見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
(1)一定の認定支援施設(仮称)と一体として整備が行われた支援施設一体型高齢者向け優良賃貸住宅(仮称)及び認定支援施設
① 耐用年数が35年未満であるもの 40%(現行28%)
② 耐用年数が35年以上であるもの 55%(現行40%)
(2)上記(1)の支援施設一体型高齢者向け優良賃貸住宅以外の高齢者向け優良賃貸住宅
① 耐用年数が35年未満であるもの 20%(現行28%)
② 耐用年数が35年以上であるもの 28%(現行40%)
17 特定再開発建築物等の割増償却制度について、市街地再開発事業に係る措置の対象となる建築物を地上階数4以上の中高層耐火建築物が建築される施行地区内における施設建築物に限定したうえ、その適用期限を2年延長する。
18 倉庫用建物等の割増償却制度について、物流施設の立地が物流効率化に効果的である鉄道貨物駅の周辺区域を対象地域に加えるとともに、当該鉄道貨物駅から10キロメートル以内の区域にある高速道路のインターチェンジの周辺区域を対象地域から除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
19 植林費の損金算入の特例について、対象となる植林費から、資本金の額又は出資金の額が1億円を超え、かつ、常時使用する従業員の数が300人を超える法人が交付を受ける補助金等に係る植林費を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
20 特定災害防止準備金制度について、対象となる法人から石灰石等の採掘の事業を営む法人を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
21 電子計算機買戻損失準備金制度は、その適用期限の到来をもって廃止することとし、最終の積立事業年度に積み立てた準備金につき所要の経過措置を講ずる。
22 公益法人等又は協同組合等の貸倒引当金の特例における繰入限度額の16%割増措置の適用期限を2年延長する。
23 漁業協同組合等の留保所得の特別控除制度について、対象となる協同組合等につき次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
(1)設立10年以内の協同組合等に限定する。ただし、その設立が各都道府県又は全国につき一に限定されているものについては、引き続き適用を認める。
(2)漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会、森林組合及び森林組合連合会を除外する。
24 損害保険会社の受取配当等の益金不算入等の特例の適用期限を5年延長する。
25 特定目的会社等の課税の特例について、次のとおり見直しを行う。
(1)機関投資家の範囲の見直し
① 機関投資家に沖縄振興開発金融公庫を加える。
② 「特定社債が機関投資家のみによって引き受けられたものであること」及び「特定目的借入れが機関投資家からのものであること」の要件を判定する場合に、原資産を不動産とする特定目的会社が発行する特定社債、特定目的借入れ等を証券化する特定目的会社を機関投資家として判定を行う。
(2)支払配当の額が配当可能所得の金額の90%相当額を超えていることとする要件を、支払配当の額が配当可能利益の額の90%相当額を超えていることとする。なお、負ののれんがある場合に、その発生事業年度において配当可能利益の額から控除する等所要の調整措置を講ずる。
(3)投資法人に関する法令の規定において投資法人の合併交付金の取扱いが明確化されたことに伴い、損金算入の対象となる支払配当等の額に配当見合いの合併交付金が含まれることを明確化する。
26 日本酒造組合中央会の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
27 認定事業再構築計画等に基づき行う登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、対象となる計画類型に産業活力再生特別措置法の一部改正により創設される資源生産性革新計画(仮称)及び中小企業承継事業再生計画(仮称)を追加するとともに、対象となる計画類型から共同事業再編計画及び技術活用事業革新計画を除外する。
28 会社分割に伴う不動産の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を次のとおり見直したうえ、その適用期限を3年延長する。
(1)所有権の移転登記(現行1,000分の8)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の8
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の13
(2)地上権の移転登記(現行1,000分の4)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の4
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の6.5
(3)先取特権等の移転登記(現行1,000分の1.4)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の1.4
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の1.8
(4)所有権の移転の仮登記等(現行1,000分の4)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の4
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の6.5
(5)地上権の移転の仮登記等(現行1,000分の2)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の2
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の3.25
この措置の延長に併せ、認定事業再構築計画等に基づき行う登記等に対する軽減措置に係る会社分割の登記に対する軽減措置についても、適用期限を延長する等の所要の措置を講ずる。
29 鉄道事業者が取得した特定の鉄道施設に係る土地等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の免税措置の適用期限を7年延長する。
30 電子情報処理組織による登記の申請の場合の登録免許税額の特別控除制度について、適用対象となる建物の所有権の保存登記をその表題登記も電子情報処理組織を使用して申請されたものとしたうえ、その適用期限を平成23年3月31日まで延長する。
31 特定離島路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例措置について、離島と東京国際空港、大阪国際空港又は関西国際空港との間の路線の指定要件を緩和するとともに、対象範囲に離島と離島との間の路線を加えたうえ、その適用期限を2年延長する。
32 鉄鋼の製造に使用する石炭、コークスの製造に使用する石炭及びセメントの製造に使用する石炭に係る石油石炭税の免税措置の適用期限を2年延長する。
33 国産石油アスファルト等に係る石油石炭税の還付措置の適用期限を2年延長する。
34 不動産の譲渡に関する契約書等に係る印紙税の税率の特例措置の適用期限を2年延長する。
35 株式分割等に係る株券等に対する印紙税の非課税措置は、適用期限の到来をもって廃止する。
(地方税)
1 地方公共団体に対し総合行政ネットワークを介して電子申請等の行政サービスを提供するために取得された一定の電気通信設備に係る固定資産税について、課税標準を最初の3年間価格の3分の2とする措置を2年間に限り講ずる。
2 社会医療法人が所有し、かつ、経営する病院及び診療所において直接救急医療等確保事業の用に供する固定資産に係る固定資産税及び都市計画税について、非課税とする措置を講ずる。
3 社会医療法人が所有し、かつ、経営する病院及び診療所において直接救急医療等確保事業の用に供する不動産に係る不動産取得税について、非課税とする措置を講ずる。
4 政府の補助を受けて取得する事業用太陽光発電設備に係る固定資産税について、課税標準を最初の3年間価格の3分の2とする措置を2年間に限り講ずる。
5 信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である信託により受託者から当該信託が生じた時における委託者の相続人等に信託財産を移す場合における不動産の取得に係る不動産取得税について、非課税とする措置を講ずる。
6 地震防災対策の用に供する償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象地域に東海地震対策に係る一定の地域を追加し、対象から感震装置及び緊急遮断装置以外の資産を除外したうえ、緊急地震速報受信設備を追加して、その課税標準を最初の3年間価格の3分の2(現行5年間価格の4分の3)とする。
7 テレビジョン放送事業者が取得した地上放送デジタル化のための設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象からデジタル伝送装置及び一定の番組制作設備を除外し、空中線電力が0.3ワット以下の中継局に係る課税標準を最初の5年間価格の2分の1(現行3分の2)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
8 医療関係者養成所に係る固定資産税、都市計画税及び不動産取得税の非課税措置について、対象に一般社団法人及び一般財団法人(非営利型法人に限る。)、社会医療法人等が設置する医療関係者養成所を追加する。
9 高齢者向け優良賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置について、対象に政府の補助を受けて整備する高齢者向け優良賃貸住宅を追加する。
10 低公害車燃料等供給施設の用に供する一定の償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、その対象となる充電設備の取得価額要件を300万円以上(現行2,000万円以上)に引き下げたうえ、その適用期限を2年延長する。
11 離島航路事業の用に供する一定の高性能船舶に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、課税標準を最初の5年間価格の3分の1、その後5年間価格の3分の2(現行最初の5年間価格の3分の1)とし、適用要件を見直したうえ、その適用期限を2年延長する。
12 流通システム効率化を促進する物流施設に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、対象区域に一定の鉄道貨物駅の周辺区域を追加し、港湾上屋に係る課税標準を最初の5年間価格の8分の7(現行6分の5)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
13 産業活力再生特別措置法に規定する認定事業再構築計画等に従って譲渡される不動産に係る不動産取得税の減額措置について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を2年延長する。
(1)一定の要件を満たす譲渡により取得する不動産を適用対象とする。
(2)対象となる計画類型に産業活力再生特別措置法の一部改正により創設される資源生産性革新計画(仮称)及び中小企業承継事業再生計画(仮称)を追加するとともに、対象となる計画類型から共同事業再編計画及び技術活用事業革新計画を除外する。
14 小笠原諸島振興開発特別措置法の一部改正により、小笠原諸島への帰島に伴う譲渡所得等の課税の特例の適用期限を5年延長する。
15 電気供給業を行う法人の事業税の課税標準である収入金額を算定する場合において控除される収入金額の範囲に、他の電気供給業を行う法人から託送供給を受けて電気の供給を行う場合の当該供給に係る収入金額のうち、電気事業法に規定する特定規模需要に応ずる電気の供給に係る託送供給の料金として支払うべき金額に相当する収入金額を追加する課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
16 預金保険法に規定する協定銀行に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
17 預金保険法に規定する承継銀行に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
18 銀行等保有株式取得機構に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
19 北海道旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
20 関西国際空港株式会社、関西国際空港用地造成株式会社及び中部国際空港株式会社に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
21 大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法に規定する特定鉄道事業者に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
22 東京湾横断道路株式会社に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
23 三宅島噴火災害により滅失・損壊した家屋及び償却資産に代わるものとして一定の被災地域内で取得する家屋及び償却資産に係る固定資産税の減額措置の適用期限を4年延長する。
24 テレワークを実施するために企業等が取得する主たる就業場所とその他の就業場所との間の通信の用に供する一定の設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
25 心身障害者を多数雇用する事業所の事業主が障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金の支給を受けて取得する事業用施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置及び不動産取得税の減額措置の適用期限を2年延長する。
26 独立行政法人森林総合研究所が農用地総合整備事業の用に供する固定資産に係る固定資産税及び都市計画税の非課税措置の適用期限を4年延長する。
27 市街地再開発事業の施行に伴い従前の権利者が取得する家屋に係る固定資産税の減額措置の適用期限を2年延長する。
28 都市緑地法に規定する緑化施設整備計画に基づき設置される一定の緑化施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
29 駐車場法に基づき路外駐車場の整備に関する事業の計画の概要が定められた自動二輪車専用駐車場の用に供する家屋に係る固定資産税及び不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
30 整備新幹線の開業に伴い旅客鉄道株式会社等より譲渡を受けた並行在来線の鉄道施設の用に供する一定の固定資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を7年延長する。
31 整備新幹線の開業に伴い旅客鉄道株式会社等より譲渡を受けた並行在来線の鉄道施設の用に供する一定の不動産に係る不動産取得税の非課税措置の適用期限を7年延長する。
32 都市鉄道等利便増進法に規定する都市鉄道利便増進事業により、一定の第三セクター及び独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が取得する施設に対して、次の措置を講ずる。
(1)駅施設の用に供する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
(2)線路設備等のうち市街化区域のトンネルに係る固定資産税の非課税措置の適用期限を2年延長する。
33 一定の第三セクターが政府の補助を受けて、市街地再開発事業等と一体的に行われる既設の駅の大規模な改良工事で鉄道駅機能の強化に著しく資するものにより取得する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
34 鉄軌道事業者が利用者利便の向上に資する相互乗入れ、直通化等に係る一定の大規模改良工事により取得する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
35 指定特定重要港湾において、特定国際コンテナ埠頭の整備を図るため、港湾管理者の認定を受けた運営者が、国の無利子資金の貸付けを受けて取得した荷さばき施設等に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
36 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に規定する選定事業者が政府の補助を受けて選定事業により整備する一般廃棄物処理施設の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の適用期限を1年延長する。
37 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に規定する選定事業者が政府の補助を受けて選定事業により整備する一般廃棄物処理施設の用に供する家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を1年延長する。
38 テレビジョン放送事業者が取得した地上放送デジタル化のための設備の用に供する家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
39 保険業法に規定する協定銀行が協定の定めにより保険契約者保護機構の委託を受けて行う破綻保険会社等の資産の買取りにより取得する不動産に係る不動産取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。
40 預金保険法に規定する協定銀行が協定の定めにより内閣総理大臣のあっせんを受けて行う破綻金融機関等の事業の譲受け又は預金保険機構の委託を受けて行う資産の買取りにより取得する不動産に係る不動産取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。
41 特定目的会社(SPC)が資産流動化計画に基づき取得する一定の不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
42 投資信託により取得する一定の不動産及び投資法人が取得する一定の不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
43 小笠原諸島振興開発特別措置法の一部改正により、小笠原諸島へ帰島する者が取得する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を5年延長する。
44 河川法に規定する河川立体区域制度による河川整備に係る事業のために使用される土地の上に建築されていた家屋について移転補償金を受けた者が当該土地の上に取得する代替家屋に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
45 日本環境安全事業株式会社が取得するPCB廃棄物処理事業の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置の適用期限を2年延長する。
46 新潟県中越地震災害により滅失・損壊した家屋及び償却資産に代わるものとして一定の被災地域内で取得する家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の減額措置について、対象から償却資産を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
47 三大都市圏の特定市の市街化区域農地を転用して新築した一定の賃貸住宅及びその敷地に係る固定資産税の減額措置について、次のとおり見直しを行ったうえ、その適用期限を3年延長する。
(1)第一種中高層耐火建築物である貸家住宅 最初の5年間3分の2減額(現行最初の5年間3分の2減額、その後5年間3分の1減額)
(2)第二種中高層耐火建築物である貸家住宅 最初の3年間3分の2減額(現行最初の5年間3分の2減額)
48 鉄軌道事業者が取得する新造車両に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、代替車両に係る適用要件を見直したうえ、その適用期限を2年延長する。
49 鉄軌道事業者が政府の補助を受けて取得した一定の地域鉄道の保安度の向上のための設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、安全性の確保のために特に緊急に整備が必要な一定の設備に係る課税標準を最初の5年間価格の2分の1(現行4分の1)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
50 鉄軌道事業者等がICカード乗車券の共通化・相互利用化のために取得した償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象から更新設備を除外し、課税標準を最初の3年間価格の5分の4(現行4分の3)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
51 新たな営業路線の開業のために敷設された鉄道に係る線路設備等に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、対象から中部国際空港株式会社が所有する鉄道施設を除外する。
52 関西文化学術研究都市建設促進法に規定する文化学術研究施設に対する資産割に係る事業所税の課税標準の特例措置について、課税標準を3分の1控除(現行2分の1控除)としたうえ、その適用期限を2年延長する。
53 独立行政法人都市再生機構が取得する旧地域振興整備公団法及び旧都市基盤整備公団法に規定する業務の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置について、対象から分譲住宅に係る業務の用に供する土地を除外したうえ、その適用期限を2年延長する。
54 独立行政法人中小企業基盤整備機構法に規定する資金の貸付けを受けて事業協同組合等が取得する中小企業構造の高度化等のための不動産をその組合員に再譲渡する場合における不動産取得税の納税義務の免除措置について、対象から商店街振興組合が取得する不動産を除外する。
55 株式会社産業再生機構に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置を廃止する。
56 株式会社苫東、新むつ小川原株式会社及び石狩開発株式会社に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置を廃止する。
57 関西文化学術研究都市建設促進法により一を限り指定される法人(株式会社けいはんな)に係る法人事業税の資本割の課税標準の特例措置を廃止する。
58 旅客鉄道株式会社等から取得した一定の固定資産で、国鉄改革前に市町村納付金の算定上特例を受けていた償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止する。
59 既設の地下駅の火災対策のために政府の補助を受けて取得された一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置を廃止する。
60 浸水想定区域内の地下施設の所有者又は管理者が、地下浸水時の利用者の安全に資するために取得する一定の家屋及び償却資産に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置を廃止する。
61 特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律における基準適合表示の付された特定特殊自動車に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止する。
62 三大都市圏の特定市の一定の市街化区域農地であり、平成6年4月1日以後において住宅地高度利用地区計画等に係る都市計画の決定がされ、かつ、土地区画整理事業等に係る事業認可等がされた区域内にあるものに係る固定資産税及び都市計画税の減額措置を廃止する。
63 関西文化学術研究都市建設促進法に規定する文化学術研究交流施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止する。
64 関西文化学術研究都市建設促進法に規定する文化学術研究交流施設及びその土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置等を廃止する。
65 独立行政法人中小企業基盤整備機構が取得する旧地域振興整備公団法に規定する業務の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置を廃止する。
66 都市計画施設の用に供される土地の所有者が独立行政法人都市再生機構法の規定による認可を受けた計画に基づき、独立行政法人都市再生機構から交換により取得した一定の土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置を廃止する。
67 独立行政法人空港周辺整備機構が取得する公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律に規定する業務の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置を廃止する。
68 独立行政法人環境再生保全機構が取得する旧環境事業団法に規定する業務の用に供する不動産に係る不動産取得税の非課税措置を廃止する。
69 自動車NOx・PM法対策地域内における廃車代替に係る自動車取得税の特例措置を廃止する。
十二 その他
(国 税)
1 「生活対策」(平成20年10月30日決定)において実施することとされた「定額給付金」については、所得税を課さないこととする。
2 パラリンピック競技大会における成績優秀者を表彰するものとして財団法人日本障害者スポーツ協会から交付される一定の金品については、所得税を課さないこととする。
3 認定NPO法人制度について、平成20年度税制改正における認定要件等の実績判定期間の延長に伴う経過的な措置として、初回又は2回目の認定を受けようとするNPO法人が平成22年3月31日までに申請を行う場合のパブリック・サポート・テスト等の実績判定期間を2年(原則5年)とすることができる特例を設ける。
4 独立行政法人日本貿易保険が特殊会社化されることに伴い、次の措置を講ずる。
(1)貿易保険に係る責任準備金の損金算入制度を創設するとともに、国庫納付金の損金算入ができることとする等所要の措置を講ずる。
(2) 金融機関等の受ける利子所得に対する源泉徴収の不適用の特例の適用対象に、株式会社日本貿易保険を加える。
(3)株式会社日本貿易保険が受ける設立に係る登記等及び増資の登記に対する登録免許税の免税措置を講ずる。
(4)印紙税の非課税法人に株式会社日本貿易保険を加える。
5 商品取引所法の一部改正に伴い、認可法人とされる委託者保護基金に係る措置を次のとおり講ずる。
(1)委託者保護基金を所得税法別表第一(公共法人等の表)、法人税法別表第二(公益法人等の表)及び消費税法別表第三に追加する。
(2)特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例について、対象となる負担金等に商品取引員が委託者保護基金に納付する負担金を加える。
(3)委託者保護会員制法人から認可法人に移行することに伴う所要の措置を講ずる。
6 奄美群島振興開発特別措置法の適用期限の延長に伴い、独立行政法人奄美群島振興開発基金を引き続き公共法人等(所得税法別表第一)、公共法人(法人税法別表第一)及び非課税法人(印紙税法別表第二)とし、その受ける登記等について引き続き非課税措置(登録免許税法別表第三)を講ずる。
7 商店街の活性化に関する法律(仮称)の制定に伴い、次の措置を講ずる。
(1)収益事業である金銭貸付業から除外される独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う高度化融資業務に、市町村を貸付対象者とする高度化融資業務を追加する。
(2)独立行政法人中小企業基盤整備機構が作成する市町村を貸付対象者とする高度化融資業務に関する文書について、印紙税を非課税とする。
8 割賦販売法の一部改正により同法に規定する割賦購入あっせん業の範囲が見直されたことに伴い、所要の整備を行う。
9 認可地縁団体について、次の措置を講ずる。
(1)特例民法法人の業務を承継するために設立された認可地縁団体が、平成21年4月1日から平成25年11月30日までの間に解散した当該特例民法法人からその残余財産を取得するに際して一定の要件を満たす場合には、その残余財産に係る不動産の所有権等の移転登記に対する登録免許税を免税とする。
(2)剰余金の分配を行わない旨の定めがあることなど、公益を目的とする事業を行う法人であることが明確化された認可地縁団体は、みなし譲渡所得の非課税承認申請の対象法人とする。
10 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部改正により新たに支給されることとなる特別弔慰金について、次の措置を講ずる。
(1)所得税を課さないこととする。
(2)差押えを禁止する。
(3)特別弔慰金国債を担保とする金銭の貸借に関する書類は、印紙税を非課税とする。
11 特定退職金共済制度の対象となる法人について、公益社団・財団法人に代えて、退職金共済事業に関する情報開示が適正に行われること等の要件を満たす一般社団・財団法人とする。
12 企業再生関係税制等について、次のとおり見直しを行う。
(1)企業再生関係税制の拡充
① 資産の評価損益の計上及び青色欠損金等以外の繰越欠損金の優先控除の対象となる一定の債務処理に関する計画に係る要件について、次のとおり見直しを行う。
イ 株式会社地域力再生機構が関与した私的整理を適用対象に加える。
ロ 2以上の金融機関等の債務免除要件について、一方の債務免除の当事者に地方公共団体を追加する。
ハ 債務免除要件について、自己に対する債権の現物出資を受ける場合についても債務免除があった場合と同様の取扱いとする。
ニ 専門家関与要件について、中小規模再生の場合には、関与すべき専門家の人数の最低限度を2人とする。
② 評価損益の計上対象となる資産について、中小規模再生の場合には、資産の評価差額の最低限度を100万円とする。
(注)中小規模再生とは、有利子負債の額が少額(10億円未満)である企業再生をいう。
(2)評価損の計上対象となる資産の範囲に債権を追加する。
(3) 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴い減額された法人税額について、一定の企業再生事由が生じた場合には、繰越控除制度の適用を終了し、控除未済額を還付することとする。
13 棚卸資産の評価について、所要の経過措置を講じたうえ、選定できる評価の方法から後入先出法及び単純平均法を除外する。
14 事前確定届出給与に係る届出について、その役員の前期の給与及び他の役員の給与の記載を省略する。
15 国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入制度について、対象となる国庫補助金等の範囲に、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法に基づく助成金で燃料電池システム等実証研究等に係るものを加える。
16 外国若しくはその地方公共団体又は国際機関による独占禁止法の課徴金及び延滞金に類するものについて、必要経費及び損金の額に算入しないこととする。
(注) 上記の改正は、平成21年4月1日以後の行為に係るものについて適用する。
17 外国銀行代理業務に係る認可及び排出権取引等を行う市場の開設に係る認可について、1件につき15万円の登録免許税を課税する。
18 独立行政法人住宅金融支援機構が受ける抵当権の設定登記に対する登録免許税の免税措置は、適用期限の到来をもって廃止する。
19 農林漁業金融公庫資金等の転貸の場合の抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置は、適用期限の到来をもって廃止する。
20 特定外貿埠頭管理運営者が指定法人からの出資に伴い土地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置は、適用期限の到来をもって廃止する。
21 入国者が輸入するウイスキー等に係る酒税の税率の特例措置の適用期限を1年延長する。
22 入国者が輸入する紙巻たばこに係るたばこ税の税率の特例措置の適用期限を1年延長する。
(関 税)
1 税関における水際取締りの充実・強化に資する観点から、偽造印紙等を輸入してはならない貨物に追加するとともに、保税蔵置場等の許可に係る欠格要件に申請者が暴力団員等であること等を追加する。
2 不当廉売関税等の特殊関税制度について、調査の迅速化、手続の透明性の向上等のため、仮の決定を行うこと等につき規定を整備する。
(地方税)
1 「生活対策」(平成20年10月30日決定)において実施することとされた「定額給付金」については、個人住民税を課さないこととする。
2 パラリンピック競技大会における成績優秀者を表彰するものとして財団法人日本障害者スポーツ協会から交付される一定の金品については、個人住民税を課さないこととする。
3 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部改正により新たに支給されることとなる特別弔慰金について、次の措置を講ずる。
(1)個人住民税を課さないこととする。
(2)差押えを禁止する。
4 平成21年度課税分の個人の道府県民税に係る徴収取扱費交付金については、納税義務者数に3,300円(本則3,000円)を乗じて得た金額とする。
5 独立行政法人日本貿易保険が特殊会社化されることに伴い、次の措置を講ずる。
(1)日本貿易保険に係る法人事業税について、保険業と同様の課税方式とし、課税標準である収入金額は、各事業年度の正味収入保険料に100分の60を乗じて得た金額とするとともに、収入金額の6分の5に相当する金額を収入金額から控除する課税標準の特例措置を講ずる。
(2)その他所要の措置を講ずる。
6 国民健康保険税の2割減額の対象となる納税義務者の要件の見直しを行う。
7 国民健康保険税の介護納付金に係る課税限度額を10万円(現行9万円)に引き上げる。
8 国民健康保険税について特別徴収の方法による徴収を行わない納税義務者の要件の見直しを行う。
9 商品取引所法の一部改正に伴い、認可法人とされる委託者保護基金について、所要の措置を講ずる。
10 商法の改正等に伴い、所要の措置を講ずる。
11 国から日本年金機構に承継される固定資産のうち固定資産税が課されるものについて、国有資産等所在市町村交付金の交付対象から除外する措置を講ずる。
第四 検討事項
1 経済危機に対応する景気対策の目玉として、グリーン環境投資の拡大を通じて内需拡大に貢献し、経済社会、国民の生活行動の変化を招来するよう、環境先進国として、未来に向けて低炭素化を思い切って促進する観点から、税制のグリーン化を推し進める。
なお、環境税については、税制抜本改革に関する議論の中で、税制全体のグリーン化を図る観点から、様々な政策的手法全体の中での位置づけ、課税の効果、国民経済や産業の国際競争力に与える影響、既存の税制との関係等に考慮を払いながら、納税者の理解と協力を得つつ、総合的に検討する。
2 少子・長寿化が急速に進展し、本格的な人口減少社会が到来する中、社会全体の意識改革や働き方の見直し、さらには歳出面における取組みと合わせて、税制面においても少子化対策を支援していくことが重要な課題となっている。扶養控除のあり方を検討するとともに、少子化対策のための国・地方を通じて必要な財源の確保について、税制抜本改革の中で検討する。
3 要援護高齢者等の介護費用に係る税制上の措置については、介護保険の実施状況や介護保険制度改革に向けた検討状況を勘案しつつ、税制抜本改革における特別な人的控除の見直しとの関係等も踏まえ、具体的な検討を行う。
4 企業年金、確定拠出年金等に係る税制については、年金制度改革の議論等を見極めつつ、老後を保障する公的年金と自助努力による私的資産形成の状況、企業年金等における拠出の実態、各制度間のバランス及び公的年金との関連、ポータビリティ拡充に向けた環境整備の必要性、貯蓄商品に対する課税との関連等に留意して、拠出・運用・給付段階を通じた課税のあり方について抜本的な見直しを行う。この見直しと併せて、個人型確定拠出年金の対象者のあり方についても、引き続き検討を行う。
5 納税者番号制度は、的確な所得把握を通じて適正・公平な課税の実現に資するものであるが、今後、税制を国民の利便性に配慮して柔軟に設計していく上でも必要不可欠であり、行政効率化に資する意義も大きい。
したがって、納税者番号制度については、今後の税制や社会保障のあり方の議論と併せて、現行の住民票コードの活用や、いわゆる社会保障番号との関係の整理等を含め、具体的かつ深度ある議論を関係団体・関係省庁が連携して実施し、国民の理解を得て、早期かつ円滑な導入を目指すべきである。
このため、今後、与党内に納税者番号制度に関する検討会を立ち上げ、制度の導入に向けて精力的に議論を行うこととする。
6 小規模企業共済制度及び中小企業退職金共済制度の加入者の範囲の見直しについては、今後、各制度における加入対象者の範囲の見直しが行われる際には、新規加入者の制度上の位置付け等を勘案し、その掛金等の税制上の取扱いについて措置する。
7 市街化区域内農地(生産緑地を含む。)については、都市計画制度等の見直しの中で、農地に係る制度上の位置付けや保全・利用のあり方の検討を行い、それを踏まえ、相続税の納税猶予制度のあり方について必要な見直しを検討する。
また、林業採算性の悪化と施業意欲の減退、世代交代による山林所有の細分化等、林業経営の継続を確保するための課題を解決することは、森林資源の循環利用のほか、地球温暖化防止など森林の公益的機能の発揮の観点からも重要であり、こうした観点を踏まえ、林業経営の継続を確保するための枠組みを総合的に検討する。その際、山林に関する相続税についても、林業経営の継続に及ぼす税負担の影響等を検証した上で、そのあり方を検討する。
なお、信託を利用した事業承継については、平成21年度中に「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」において株式と実質的に同一視できる信託受益権の範囲を法令上明確にした上で、納税猶予制度の適用に係る検討を行う。
8 試験研究等を目的とする独立行政法人を指定寄附の対象とする措置については、その事業実態を見極めつつ、対象となる法人の範囲等について、平成22年度税制改正に向けて具体的に検討する。
9 郵政民営化に伴う郵便貯金銀行、郵便保険会社、郵便局会社等に係る税制上の措置については、民営化委員会における3年ごとの見直しに当たり、郵政民営化に係る新会社の経営状況等を勘案し、引き続き所要の検討を行う。
10 消費税の見直しを含む今後の税制抜本改革時に、揮発油税、地方道路税及び石油ガス税と消費税との併課に係る税負担調整の問題の解決を図る。
11 石油販売業の厳しい経営環境等にかんがみ、揮発油税及び地方道路税相当額の貸倒れリスクについて、流通構造全体での対応や税負担のあり方等に関し、総合的な検討を行うものとする。
12 近年、国際条約の発効や国民の健康増進の観点から、たばこ消費を積極的に抑制すべきとの指摘も出てくるなど、たばこをめぐる環境は変化しつつある。このような指摘は、財政物資というたばこの基本的性格に係わるものであることから、たばこに関するあらゆる健康増進策を総合的に検討した結果を受けて、たばこ税等のあり方について、必要に応じ、検討する。
なお、将来、たばこ税の負担水準を見直す際には、葉たばこ農家、たばこ小売店等への影響を勘案しつつ、税率と小売定価との関係を弾力的に考える。
13 酒税のあり方については、税制の中立性・公平性・国際性の観点や財政状況等を踏まえ、酒類間の税率格差を縮小する方向で、税制抜本改革も念頭に置きつつ、引き続き検討する。
14 現在、電気供給業、ガス供給業、生命保険業及び損害保険業の4業種については、収入金額による外形標準課税が行われている。今後、これらの法人の地方税体系全体における位置付けや個々の地方公共団体の税収に与える影響等も考慮しつつ、これらの法人に対する課税の枠組みに、付加価値額及び資本金等の額による外形標準課税を組み入れていくことを検討する。
15 公益法人制度改革に対応する税制上の措置については、新制度施行後の実態を見極めつつ、必要な見直しを引き続き検討する。
また、特例民法法人から一般社団法人又は一般財団法人に移行する法人が設置する施設に係る固定資産税及び都市計画税について、引き続き、移行状況や施設の使用実態等を把握したうえで、これまで一定の用途に供する施設に対して非課税措置が講じられてきた経緯も踏まえながら、平成25年度までの間にできるだけ速やかに必要な検討を行い、適切な措置を講ずる。
16 金融危機の中、世界的に開発資金の確保が一層困難になることが予想される一方、途上国支援のための資金の需要は依然として大きい。こうした状況を踏まえ、また地球温暖化対策の一環として、国際社会が共同して途上国を支援するための税制のあり方について、国際的な議論の動向、経済や金融に与える影響、目的税としての妥当性、実務上の執行可能性等に考慮を払いながら、納税者の理解と協力を得つつ、総合的に検討する。
17 寄附金税制、登録免許税、印紙税のあり方を総合的に検討する。
【付記】事業承継税制
1 取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度
(1)概要
経営承継相続人が、相続等により、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律第12条第1項第1号に基づき経済産業大臣の認定を受けた非上場会社の議決権株式等を取得した場合には、その経営承継相続人が納付すべき相続税額のうち、その議決権株式等(相続開始前から既に保有していた議決権株式等を含めて、その中小企業者の発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分に限る。以下「特例適用株式等」という。)に係る課税価格の80%に対応する相続税額についてはその経営承継相続人の死亡等の日までその納税を猶予する。
(注1)「経営承継相続人」とは、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行規則第6条第1項第7号トに規定する経営承継相続人をいう。
(注2)経営承継相続人は、経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)内は毎年、その後は3年毎に継続届出書を税務署長に提出しなければならない。
(2)猶予税額の計算
① 相続税の納税猶予の適用がないものとして、通常の相続税額の計算を行い、各相続人の相続税額を算出する(経営承継相続人以外の相続人の相続税額は、この額となる。)。
② 経営承継相続人以外の相続人の取得財産は不変としたうえで、経営承継相続人が、特例適用株式等(100%)のみを相続するものとして計算した場合の経営承継相続人の相続税額と、特例適用株式等(20%)のみを相続するものとして計算した場合の経営承継相続人の相続税額の差額を、経営承継相続人の猶予税額とする。
なお、①により算出した経営承継相続人の相続税額からこの猶予税額を控除した額が経営承継相続人の納付税額となる。
(3)猶予税額の免除
その経営承継相続人が特例適用株式等を死亡の時まで保有し続けた場合は、猶予税額の納付を免除する。このほか、経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)経過後における猶予税額の納付の免除については次による。
① 特例適用株式等に係る会社について、破産手続開始の決定又は特別清算開始の命令があった場合には、猶予税額の全額を免除する。
② 次の後継者へ特例適用株式等を贈与した場合において、その特例適用株式等について贈与税の納税猶予制度(後述)の適用を受けるときは、その適用を受ける特例適用株式等に係る相続税の猶予税額を免除する。
③ 同族関係者以外の者へ保有する特例適用株式等を一括して譲渡した場合において、その譲渡対価又は譲渡時の時価のいずれか高い額が猶予税額を下回るときは、その差額分の猶予税額を免除する。
なお、租税回避行為に対応するため、上記①、③の場合において免除するとされる額のうち、過去5年間の経営承継相続人及び生計を一にする者に対して支払われた配当及び過大役員給与等に相当する額は免除しない。
(4)猶予税額の納付
① 経済産業大臣の認定の有効期間(5年間)内に、経営承継相続人が代表者でなくなる等、当該認定の取消事由に該当する事実が生じた場合には、猶予税額の全額を納付する。
② ①の期間経過後において、特例適用株式等の譲渡等をした場合には、特例適用株式等の総数に対する譲渡等をした特例適用株式等の割合に応じて猶予税額を納付する。
(5)利子税の納付
上記(4)により、猶予税額の全部又は一部を納付する場合には、相続税の法定申告期限からの利子税(年3.6%)を併せて納付する。
(6)担保の提供
相続税の納税猶予の適用を受けるためには、原則として、特例適用株式等のすべてを担保に供さなければならない。
(7)その他
① 租税回避行為への対応
イ 資産保有型会社の判定において、過去5年間に経営承継相続人及びその同族関係者に対して支払われた配当や過大役員給与等に相当する額を特定資産及び総資産の額に加算する。
ロ 相続開始前3年以内に経営承継相続人の同族関係者からの現物出資又は贈与により取得した資産の合計額の総資産に占める割合が70%以上である会社に係る株式等については、本特例を適用しない。
ハ 上記のほか、経営承継相続人等の相続税等の負担を不当に減少させる結果となると認められる行為に対応するための措置を講ずる。
② 他の特例との適用関係
相続税の納税猶予の適用を受ける場合も、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を認める。
③ 現行の特例の廃止等
イ 特定同族会社株式等に係る課税価格の計算の特例(以下「10%減額特例」という。)は、平成21年3月31日をもって廃止する。
なお、平成21年3月31日までに、10%減額特例の適用を受けるため相続時精算課税制度を選択して贈与を受けた株式等については、
(イ) 10%減額特例の適用要件を満たしている場合には、相続時に10%減額特例を適用する。
(ロ) 後継者が平成22年3月31日までに相続税の納税猶予の適用を受ける旨の選択をした場合には、その後継者については、10%減額特例に代えて相続税の納税猶予を適用する。
ロ 特定同族株式等に係る贈与税の相続時精算課税制度の特例は、イ(ロ)と同様の経過措置を講じたうえ、廃止する。
④ 適用関係等
イ 取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度は、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律の施行日(平成20年10月1日)以後の相続等について適用を可能とする措置を講ずる。
ロ 平成20年10月1日から平成21年3月31日までの間に開始した相続に係る被相続人の遺産に非上場会社の株式等が含まれており、かつ、当該被相続人が当該非上場会社の代表者であった場合には、当該被相続人に係る相続税の申告書の提出期限を平成22年2月1日まで延長する。
⑤ その他所要の措置を講ずる。
2 取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度
(1)後継者が、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に基づく経済産業大臣の認定を受けた非上場会社を経営していた親族から、贈与によりその保有株式等の全部(贈与前から既に後継者が保有していたものを含めて、発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分を上限とする。以下「猶予対象株式等」という。)を取得した場合には、猶予対象株式等の贈与に係る贈与税の全額の納税を猶予する。
(2)猶予税額の納付、免除等については、相続税の納税猶予と同様とする。
(3)贈与者の死亡時には、引き続き保有する猶予対象株式等を相続により取得したものとみなし、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算する。その際、経済産業大臣の確認を受けた場合には、相続税の納税猶予を適用する。
(4)その他所要の措置を講ずる。




